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またあおう しゃばけ外伝*畠中恵
- 2022/04/06(水) 18:01:12
祝、しゃばけ20周年! 累計940万部突破!
文庫でしか読めない、7年ぶりのしゃばけ外伝!
お江戸は日本橋。長崎屋の跡取り息子、若だんなこと一太郎の周りには、愉快な妖たちが沢山。そんな仲間を紹介しようとして楽しい騒動が起きる「長崎屋あれこれ」や、屏風のぞきや金次らが『桃太郎』の世界に迷い込む「またあおう」、若だんなが長崎屋を継いだ後のお話で、妖退治の高僧・寛朝の形見をめぐる波乱を描く「かたみわけ」など豪華5編を収録した、文庫でしか読めない待望のシリーズ外伝。
今回、若だんな・一太郎は、具合が悪くないのに病扱いされて布団に押しつぶされていたり、相変わらず寝付いていたり、時が経って店を継ぎ、商いに出かけていたりと、事件の解決に直接力を貸すことはない。解決に奔走するのはもっぱら妖たちである。だが、みんな、若だんなならこんなときどうするだろうかと考え、若だんなにほんの少しでも害が及ばないようにと慮り、解決の暁には若だんなと一緒に祝うことを楽しみにしたりと、片時も若だんなのことを忘れることはない。そして、いつもに増して厄介なあれこれを、苦労の果てに、若だんなに頼ることなくで解決してしまうのである。お見事。一太郎の活躍が視られないのは、ちょっぴり寂しくもあるが、妖たちが頼もしく見えてくるシリーズ外伝である。
御坊日々*畠中恵
- 2022/01/21(金) 18:35:24
明治20年。僧冬伯のもとへは困り事の相談に日々客人が訪れる。本日は店の経営不振に悩む料理屋の女将で……。僧侶兼相場師の型破りな僧侶と弟子の名コンビが、檀家たちの悩みを解決しながら、師僧の死の真相を追う。連作短編エンターテイメント!
僧侶が主人公の物語なのだが、説教臭さは全くなく、かえって人間臭い印象である。江戸から明治に移り変わり、時代の流れに遅れないように生きる人々の懸命さや、乗り切れなかった人たちの苦悩もわかりやすく、寺の師弟の信頼関係も微笑ましい。悟りすましていない師僧・冬伯と、生真面目な弟子・玄泉のやり取りも心温まるものである。檀家がどんどん増えて、寺の運営が楽になってほしいと思う反面、このまま貧乏寺で、自由に動き回り謎を解く状態が続いてほしいとも思ってしまう。もっと東春寺界隈のことを知りたくなる一冊である。
もういちど*畠中恵
- 2021/09/30(木) 13:00:09
わ、若だんなの御身に、かつてない事件が!?不思議な十ヶ月間の幕開けだ!
酔っ払った龍神たちが、隅田川の水をかき回して、長崎屋の舟をひっくり返したってぇ! 水に落ちた若だんなは200年ぶりの天の星の代替わりに巻き込まれて……。「しゃばけ」シリーズ第20弾!
今回は、一太郎リフレッシュの巻、と言えるだろうか。相変わらずとんでもない事態に巻き込まれてはいるのだが、いつもの離れで元気に寝付く若だんなではなく、赤子からすくすくと元気いっぱい、いたずらや無鉄砲を楽しみながら、ぐんぐんと元の歳まで育っていく。どうかこのまま健康で、と祈るが、すんなりとそういうことにはなりそうもないところが切なくもある。だが、以前通り、ではないのではないかという一縷の望みもまだ捨ててはいない。次作からは、少しずつ変わっていくのではないだろうか。ぜひそうあってほしいものである。不思議な体験を長崎屋の面々と共に楽しんだシリーズである。
いわいごと*畠中恵
- 2021/04/24(土) 12:16:36
なかなか縁談がまとまらず、周囲をやきもきさせる麻之助。そんな彼の元に新たな縁談が三つも! 果たしてその行方は……!?
タイトルからして、麻之助にやっと春が来るのかと思いきや、なかなかすんなりとは事は運ばない。相変わらず支配町の厄介事は押し寄せてくるし、今回は、支配町以外の厄介事まで飛び込んできて、珍しくまじめに働く日々なのである。さらには、その副産物とでもいう縁談が三つもやってきて、しかもそれがどれも問題がありそうな話で、その調べまで自分でしなければならないことに。踏んだり蹴ったりのようだが、そのおかげで、やっと最後には本当に嫁を取ることができたので、めでたしめでたしではあった。これからの麻之助夫婦の活躍に期待ができるシリーズである。
いちねんかん*畠中恵
- 2020/11/20(金) 07:40:25
ついに、病弱若だんなの後継ぎ修業が本格始動! 試練続きの一年の幕開けだ。江戸の大店長崎屋の主夫妻が旅に出かけ、父から店を託された若だんなは大張り切り。しかし、盗人に狙われたり、奉公人となった妖が騒ぎを起こしたり、相変わらずのてんやわんや。おまけに江戸に疫病が大流行! 長崎屋に疫病神と疫鬼が押しかけてくるし、若だんなは無事に長崎屋と皆を守れるの~? 波乱万丈なシリーズ最新刊。
シリーズ19作目。若だんな・一太郎が健康になる気配は全くないが、両親が一年も留守の間、気を張って店を守る姿が健気で泣けてくる。妖たちも、常に増して気合が入っており、いつも以上に若だんなの役に立っているのも涙ぐましい。若だんなだけでなく、妖たちも、なんだかんだで成長しているのかもしれない。仁吉と佐助の兄やたちの助けなしには、もちろん成り立たないのだが、なんとか店を守って両親の帰宅を迎えた一太郎が、ほっとしすぎて長く寝込まないことを祈るばかりである。いつまでも続いてほしいシリーズである。
あしたの華姫*畠中恵
- 2020/08/09(日) 18:39:40
百万の人々が暮らす江戸でも随一の盛り場、両国。その地回りの親分山越に息子がいたと発覚し、にわかに跡目争いが持ち上がった。娘のお夏も、頭の座を狙う陰謀に巻き込まれ…。お夏を守るよう命じられたヘタレの芸人月草が、“まこと”を見通す姫様人形お華と、西へ東へ駆け回る!
待ちに待った第二弾である。一見頼りなさそうな月草と、追っかけも多く華やかな木偶人形の華姫、そして、両国の地回りの山越親分と娘のお夏との関係も相変わらずだが、月草が山越親分に使われる頻度は増している気もする。そして、華姫なしには何もできない月草なのも相変わらずで、ついつい忘れてしまいがちだが、華姫が話すことは、腹話術師である月草の言葉なのだということもまた真実なのである。今回は、13歳になったお夏の婿取り=山越親分の跡目は誰か、というのが大きなテーマになっていて、それに絡んでさまざまな厄介事が起こるが、お夏に婿取りはまだ早いし、跡目候補に関しても、山越の胸の中では、筋道はできているような気もするのである。続編でたぶんその辺りがもっと明らかにされるのでは、とひそかに思っている。いろいろと愉しみな要素の多いシリーズである。
猫君*畠中恵
- 2020/06/01(月) 12:32:19
花のお江戸に隠された、猫又の陣地六つ。花陣・姫陣・祭陣・武陣・黄金陣・学陣。各陣の新米猫又は、将軍様の庇そうと様々な試練が課せられて―。お江戸猫又ファンタジー。
猫は20年以上生きるとしっぽが二股に割れて、猫又という妖になるという。茶虎の雄猫みかんは、飼い主のお香を亡くし、間もなくして猫又になり、江戸に六つある陣のうち祭陣の新入り猫又になり、ほどなく江戸城中にある猫又の学校とも言える猫宿で他の陣の新米猫又たちと共に学ぶことになった。そこで起きるさまざまな厄介事や、身に降りかかる難問を仲間たちとともに日々乗り越えて、次第に生きる術を身に着けていくのだが――。20年以上生きた老猫であるにもかかわらず、幼い猫のように愛らしい新米猫又たちが、個性にあふれていて魅力的である。自然と役割分担ができていくところが、人間社会を見ているようで面白い。諍いがあったり、張り合ったり、助け合ったりと、少しずつきずなを深めていくのも微笑ましく、それを見守る師匠たちのまなざしのあたたかさにも胸が熱くなる。もっともっと続きを知りたくなる一冊である。
わが殿 下*畠中恵
- 2020/03/02(月) 12:55:01
新銅山の開掘、面扶持の断行、藩校の開設、類を見ない大型船の造船…。七郎右衛門は、幾度も窮地に陥りながらも、利忠の期待に応え続ける。だが、家柄もなく、殿の信頼を一身に集め、旧態依然とした大野藩の改革を続ける七郎右衛門には、見えざる敵の悪意が向けられていた。そんな中、黒船の襲来により、日本中に激震が走る。時代は移り変わろうとしていた―。新時代を生き抜くヒントがここにある!
七郎右衛門、相変わらず殿の打ち出の小槌に日々勤めている。何か事が起こり、窮地に立たされるほど、己の裡にあるものが閃きとともに表出し、突拍子もない策として形になるような印象である。常に次の手を考えているという証だろう。利忠公との信頼関係も、さらに深まり、公はもはや完全に七郎右衛門を信頼し、それ故、新しいものごとに向かって無茶をすることにもなる。止まるということを知らない殿である。だが、年月は容赦がなく、誰もが年を取る。悲しい別れも幾たびも経験することになるのである。殿と七右衛門と彦助との最後の穏やかなひとときには胸を熱くさせられるた。江戸が終わって明治の代になるとともに、感覚的には親しみを覚えるが、地続きには武士の時代の波乱があったことを、不思議な感慨をもって実感できるようになった気もしている。充実の上下巻だった。
わが殿 上*畠中恵
- 2020/02/27(木) 16:22:01
合戦が始まる。敵の名は、借金。
幕末期、ほとんどの藩が財政赤字に喘ぐ中、大野藩も例外ではなかった。
藩主・土井利忠は、様々な藩政改革を断行し、多額の借金を抱える藩財政を立て直そうとする。その執行役として白羽の矢が立てられたのが、若干八十石の内山家の長男である七郎右衛門良休。
四歳年下の殿の人柄と才覚に惚れきった七郎右衛門は、己の生涯を懸けて利忠と向き合い、時には反発しながらも、大野藩の再生に奔走する。
『しゃばけ』『まんまこと』の著者が初めて実在の人物をモチーフに描いた、痛快新感覚歴史小説!
八十石の内山家の長男・七郎右衛門は、どういうわけか、四歳年下の殿・利忠公に見込まれたようで、藩の借金対策に取り立てられる。ほかの人が考えつかないような奇策をもって、事をひとつ解決すると、さらに追い打ちをかけるような出来事が起こり、またまたとんでもない役目を言いつかるのである。周りには嫌味を言われ、敵視されたりもして、休む間もない七郎右衛門だが、どういうわけか、いつも何とか事を成し、さらに苦労を呼び込むことになる。利忠公の人を見る目の確かさも興味深く、七郎右衛門の苦労がいつか報われることを願いながら応援してしまう。下巻を読むのが愉しみな一冊である。
てんげんつう*畠中恵
- 2019/10/13(日) 18:32:22
若だんなと長崎屋の妖(あやかし)たちが、不幸のどん底に!? 大人気「しゃばけ」シリーズ最新刊! 病弱若だんなの許嫁・於りんの実家から人がいなくなっちゃったってぇ! まさか一家で夜逃げ……? こんな一大事に、兄やの仁吉は嫁取りを強要され、しかもお相手は天狗の姫!? さらに、突然現れた千里眼を持つ男は、若だんなに「救ってくれないと不幸にする」と宣言するし……。剣呑な風が吹き乱れるシリーズ第18弾!
若だんな・一太郎は、本作ではいままでに増して頻繁に寝込んでいるように見受けられる。だが、そんな自分にほとほと嫌気もさしていて、何とか役に立ってひとり立ちできるようになりたいと願っている。それで無理をして、さらに寝込むことになるのだが……。しばらく前に、そろそろ一太郎もひとり立ちできそうな気配が見えてきたような気がしたのだが、気のせいだったのだろうか。一太郎のためにも、周りの人たちのためにも、丈夫な身体を手に入れられるように願うばかりである。それはさておき、今回も、妖がらみの厄介なあれこれが長崎屋の離れに持ち込まれる。一太郎も、いささか無理をして、あるいは、抱えられるようにして、現場に出向いたり、調べ事をしたりもし、悪夢の中にまで入って、事を収めようと頑張るのである。そしていつものように、妖たちや周りの人々の知恵と力を借りて、何とか丸く収めるのである。次回こそは一太郎が元気に活躍する姿を見たいものだと思わされるシリーズでもある。
かわたれどき*畠中恵
- 2019/04/10(水) 16:22:02
かつて恋女房を亡くした江戸町名主の跡取り息子・高橋麻之助。そんな彼に、後妻とりの話がやってきたが……。人気シリーズ第七弾。
今回は、若い娘がたくさん登場して華やかではあるが、一歩間違うと一触即発の感が無きにしも非ず。とはいえ、麻之助は、相変わらずのほほんとその辺りには鈍いので、戦いは勃発せずに済んでいる。しかも、今作で、麻之助はずいぶんとまじめに役目に励んでもいる。今日も今日とて、面倒な厄介事ばかり惹き寄せる御仁である。そしてとうとう、麻之助も自らの先行きを定めたか、というラストである。親友・吉五郎のこれからも含め、次作が愉しみである。麻之助たちが大人になっていくのが頼もしいような寂しいようなシリーズである。
つくもがみ笑います*畠中恵
- 2019/03/26(火) 20:49:58
KADOKAWA (2019-01-10)
売り上げランキング: 68,183
人から百年以上大事にされた品物は、人ならぬ、つくもがみになるという。
江戸は深川で損料屋を営む出雲屋では、主人の清次と妻のお紅、跡取りの十夜とともに、
そんなつくもがみたちが仲良く賑やかに暮らしていた。ひょんなことから、大江戸屏風に迷い込み、二百年前にタイムスリップしたり、旗本屋敷の幽霊退治にかり出されたり。
退屈しらずのつくもがみたちが、今日も大奮闘!
つくもがみシリーズ第三弾だそうである。第二弾をまだ読んでいなかったのは迂闊だった。出雲屋の跡取り息子・十夜とつくもがみたちは、今作でもあちこちに貸し出され、あるいは勝手に着いてきて、厄介事に巻き込まれることになる。だが、それ以上に、その厄介事の大本を探り当て、解きほぐして丸く収める役に立っている。さすがつくもがみ、お八つが何より好きだと言っても存外誇り高いのである。十夜の人脈も少しずつ広がり、跡取りとしての頼もしさも増してきたと言えるかもしれない。長く続いてほしいシリーズである。
むすびつき*畠中恵
- 2018/10/25(木) 19:20:37
箱根に出かけた病弱若だんなの身に、一体何が? 累計800万部を超える「しゃばけ」シリーズ最新刊! 自称「若だんなの生まれ変わり」という死神が、三人も長崎屋に乗り込んできちゃった! その上、前世の若だんなに会ったことがあると言い出す妖が続出? 前世の若だんなって、いったいどんな人だったの~? 妖は長い時を生きる。けど、人はいずれ……。だけど、みんなと一緒なら、明日へ行ける! 大人気シリーズ第17弾。
まず驚きは、もう17作目ということである。若だんなや妖たちともずいぶん長いお付き合いになったものである。今作でも若だんなは寝付いたり、具合が悪くて湯治に行ったりしているが、留守の間にとんでもない人たちが訪ねてきたり、前世での結びつきを感じさせられる出来事が起こったりと、相変わらず平穏な暮らしは続かないのである。そんな中でも、若だんなは、妖たちや兄やたちがいつも周りにいてくれるからこその幸せをしみじみと噛みしめるのである。それにしても、一太郎が健康になる日は来ないのだろうか。いい加減寝付かないようにしてあげてほしいと願ってしまうシリーズである。
明治・妖モダン*畠中恵
- 2017/08/11(金) 16:41:29
「江戸が終わって20年。妖たちが、そう簡単にいなくなると思うかい?」煉瓦街が広がり、アーク灯が闇を照らす銀座に、ひっそりと佇む巡査派出所。そこに勤務する原田と滝は、“かまいたち”に襲われた者や、瞬く間に成長を遂げる女の子の世話など、不思議な対応に追われてばかり。それらは、とてもこの世のものとは思えず…。摩訶不思議な妖怪ファンタジー。
第一話 煉瓦街の雨 第二話 赤手の拾い子 第三話 妖新聞 第四話 覚り 覚られ 第五話 花乃が死ぬまで
このシリーズの一作目だが、読んでいなかっただろうか(なぜか読んでいなかったようである)。ただでさえ忙しい銀座の巡査、滝や原田のところには、きょうも事件が押し掛けてくる。近所の牛鍋屋・百木屋の主・百賢、常連客のお高や赤手を巻き込んで、解決したり、余計にややこしくしたりと大忙しである。江戸から明治に替わって二十年。華やかな表の顔を見せる銀座の煉瓦街も、一歩裏手に入れば、妖しい雰囲気も流れている。まだまだ人と妖が近くに居た時代の、ちょっと不思議な日常の物語である。二作目から読んだからこそ判りやすい部分もあったかもしれない。この先も愉しみなシリーズである。
ひとめぼれ*畠中恵
- 2017/07/22(土) 16:28:10
札差の娘と揉めて上方へ追いやられた男。その思わぬ反撃とは(「わかれみち」)。盛り場で喧伝された約束が、同心一家に再び波紋を呼び起こす(「昔の約束あり」)。麻之助の亡き妻に似た女にもたらされた三つの縁談の相手とは(「言祝ぎ」)。火事現場で双子を救った麻之助は、新たな騒動に巻き込まれる(「黒煙」)。行方不明の男を探すため、麻之助は東海道へと旅立とうとする(「心の底」)。沽券が盗まれた料理屋から、一葉が消えてしまったのは何故か(「ひとめぼれ」)。いつの世も思い通りにならない、人の生死と色事。泣きたいときほど泣けない、「まんまこと」ワールド、慟哭の第六弾。
相変わらずにお気楽者ではあるのだが、町名主見習いとしてのお役目をしっかりやろうという自覚は増々確かなものになっているように見える麻之助である。そのときはっきり判らなくとも、何か心に引っかかるものをそのままにせず、さまざまな方向から考えを巡らせる知恵もあり、なかなかに頼もしいところもあるのである。今作では、清十郎の妻・お安や、丸三の女房・お虎、そして吉五郎の許嫁・一葉といった女性陣が知恵を働かせて活躍する機会が多かったのも嬉しいところである。みんな少しずつ大人になり、一人前の仕事をするようになっていくのだとなにやら感慨深い。麻之助にもしあわせがやってきますように、と祈らずにはいられない。次も愉しみなシリーズである。
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