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暗黒館の殺人 上下*綾辻行人

  • 2005/05/14(土) 21:11:47

☆☆☆・・


 九州の山深く、外界から隔絶された湖の小島に立つ異形の館――暗黒館。
光沢のない黒一色に塗られたこの浦登家の屋敷を、
 当主の息子・玄児に招かれて訪れた学生・中也は、
 <ダリアの日>の奇妙な宴に参加する。
 その席上、怪しげな料理を饗された中也の実には何が?
 続発する殺人事件の“無意味の意味”とは・・・・・?
 シリーズ最大・最深・最驚の「館」、ここに落成!

                      (単行本・上巻裏表紙より)


江南と暗黒館との関係は?
中也と呼ばれる学生の本当の名は?そして暗黒館との繋がりは?
宿り主を次々と変える「視点」の主は?
館の意匠の謎?
宴に饗された肉とは?

たくさんの謎を提示しながら物語は進み、進むごとにさらなる謎を目の前に突きつけられる。
夥しい数の捻れひねくれたパズルのピースが辺り一面に散らばっていて、過去と現在を捻れたパイプで繋ぐ、かと思うと 引き剥がす、ということが繰り返されて次第に じりじりと収まるべき場所にピースが嵌め込まれていく。

「視点」のつぶやきが、パズルの穴を埋めるようでいてなおさら混乱させるのが、もどかしさを募らせて絶妙である。

どんどん橋、落ちた*綾辻行人

  • 2004/10/11(月) 20:08:37

☆☆☆・・


 究極のフーダニットか、袋小路への道標か。
 ミステリ作家・綾辻行人のもとに持ち込まれる難事件の数々!
 落ちた[どんどん橋]の向こう側で、 
 殺人はいかにして行われたのか?(表題作)
 “明るく平和な”あの一家を次々と不幸が襲い、
 ついに最悪の犠牲者が・・・・・ (「伊園家の崩壊」)。 
 ほか、全五編。
 本格ミステリの現在と未来を問う、
 超難問“犯人当て小説”傑作集!

                                      帯より

 著者のことば
 収録された五つの中短編はどれも、
 いわゆる“犯人当て小説”の部類に入るものです。
 五つのうち四つには「挑戦状」も付いていますが、
 はっきり云って、一筋縄ではいかない作品ばかりです。
 「こんなのあり?」とお怒りになる方もおられるかもしれませんが、
 はい、こんなのも、このような“書き方”ならばありでしょう。
 しかしもちろん、
 「これぞ本格ミステリの真髄」などというような代物では、
 これらは決してありません。くれぐれも早合点されませんように。

                         (表紙裏より)


犯人当て小説、という点では上記のとおりであり、それぞれにアンフェアになるギリギリのところで愉しませてくれるのだが、それ以上に 五編の犯人当て小説が盛り込まれたこの一冊の構成の妙に惹きつけられる。
綾辻行人とは 本当は誰なのだろう・・・?  なんて。