インスタント・ジャーニー*田丸雅智

  • 2017/03/25(土) 18:28:58

インスタント・ジャーニー
田丸雅智
実業之日本社
売り上げランキング: 31,783

たった五分で世界一周、読んだら旅に出たくなる。
パリに東京、ペルーに○○――物語は魂の旅。
電車で、車で、飛行機で……カバンに一冊入れておきたい!
ショートショート界の新鋭による傑作「トラベル」小品集。

ホーム列車/ペルーの土地売り/ポートピア/生地屋のオーロラ/理屈をこねる/
シャルトルの蝶/火の地/風の町/東京/Blue Blend/虚無感/
マトリョーシカな女たち/花屋敷/Star-fish/帰省瓶/竜宮の血統/砂寮/
セーヌの恋人


想像の斜め上をいく短い物語がたくさん並んでいて、気軽に読めるのに満足感は高い。クスリと笑ってしまったり、なるほどと感心させられたり、テイストもさまざまだし、世界のあちこちが舞台になっているので、それも愉しい。お得な一冊である。

涙香迷宮*竹本健治

  • 2017/03/16(木) 18:27:19

涙香迷宮
涙香迷宮
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竹本 健治
講談社
売り上げランキング: 19,016

明治の傑物・黒岩涙香が残した最高難度の暗号に挑むのは、IQ208の天才囲碁棋士・牧場智久! これぞ暗号ミステリの最高峰!
いろは四十八文字を一度ずつ、すべて使って作るという、日本語の技巧と遊戯性をとことん極めた「いろは歌」四十八首が挑戦状。
そこに仕掛けられた空前絶後の大暗号を解読するとき、天才しかなし得ない「日本語」の奇蹟が現れる。
日本語の豊かさと深さをあらためて知る「言葉のミステリー」です。


囲碁の世界のことには全く疎いこともあり、序盤は、この先読み続けられるだろうかと危ぶんだが、中盤以降は、解かれていく謎への興味でページをめくる手が止まらなくなった。囲碁棋士・牧場智久が、たまたま遭遇した殺人事件と、黒岩涙香が残したいろは歌に込められた暗号の解読、さらに、大型台風で閉じ込められた涙香ゆかりの場で自身が命を狙われるという、緊張感が高まるシチュエーションが相まって、ドキドキハラハラさせられるが、いろは歌を解読が進むにつれて、殺人事件との関係も解き明かされてくるという仕掛けが絶妙である。数々並べられたいろは歌も見事で、それだけでも一冊の作品になりそうである。牧場智久の頭脳に感銘を受ける一冊である。

ショートショート診療所*田丸雅智

  • 2016/06/01(水) 18:49:40

ショートショート診療所
田丸雅智
キノブックス
売り上げランキング: 346,629

不思議な医者、奇妙な病院、不可解な薬、珍奇な病名…。新世代ショートショートの旗手が、「医」のテーマパークへご案内。日常をほんの少し踏み外したら、そこはもう―たった5分で味わえる、非日常。


病気、診療所つながりのショートショートの数々である。耳からなら聞きなれていても、文字にすると摩訶不思議な病名や治療法になってしまう。よく効くが、最後の最後にひと捻りあり、ぞくっとさせられたり、ぎょっとさせられたりもする。さくっと読めるが、なかなか奥が深い一冊である。

日替わりオフィス*田丸雅智

  • 2016/03/25(金) 19:24:09

日替わりオフィス
日替わりオフィス
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田丸 雅智
幻冬舎
売り上げランキング: 401,588

「働くこと」をテーマにした、1話5分で読めるショートショートを18編集めた小説。
仕事が出来すぎる同僚の秘密が暴かれる「アイデア、売ります」、自分では生きていると思っているのに、周囲の人からは気付かれない「客観死」、モテすぎる女性社員たちがこぞって飲む「奉公酒」など、シリアスな仕事の状況や緊張感のある人間関係をくすっと笑える読後感が味わえます。


働くこと、とひと口に言っても、著者の手にかかると、とんでもないことになることもある。というか、ほぼとんでもないことになっている。だが、実際の社会から突拍子もなくかけ離れているかと言われると、そうでない部分も多々あったりするので、却って周りを見回して背筋がぞくっとしたりもするのである。いつの間にか少しずれた世界に取り込まれていきそうな一冊である。

甘いお菓子は食べません*田中兆子

  • 2016/03/18(金) 07:06:14

甘いお菓子は食べません
田中 兆子
新潮社
売り上げランキング: 45,727

欲望に蓋をして生きていくつもりだった。けれど――。第10回R-18文学賞大賞受賞作。アルコール依存から脱することのみを目的に生きる女。「きみとはもうセックスしたくない」と夫から宣言された女。母になるか否かを考え続ける女。もっと愛したい、もっともっと愛されたい、なのに――40代を漂う彼女たちが見つけた、すべて剥がれ落ちた果ての欲望の正体とは。女の危うさと哀しみを迫力の筆致であぶり出した、連作短編集。


「結婚について私たちが語ること、語らないこと」 「花車」 「母にならなくてもいい」 「残欠」 「熊沢亜里紗、公園でへらべったくなってみました」 「べしみ」

ここまで極端ではなくても、身近にあってもおかしくないようなシチュエーションではある物語たちである。リストラされたり親を亡くしたり、自分はこの先どうなっていくのだろうかと、ふと不安に駆られる年代が40代なのかもしれない。いくばくかの焦りと、諦め、そしてまだ尽きぬ欲望が、人生の第二段階に入ろうとする女たちを翻弄しているようである。好き嫌いは分かれるかもしれない。装丁が内容をよく表している一冊である。

死んでいない者*滝口悠生

  • 2016/03/14(月) 13:04:26

死んでいない者
死んでいない者
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滝口 悠生
文藝春秋
売り上げランキング: 2,591

秋のある日、大往生を遂げた男の通夜に親類たちが集った。子ども、孫、ひ孫たち30人あまり。一人ひとりが死に思いをはせ、互いを思い、家族の記憶が広がっていく。生の断片が重なり合って永遠の時間が立ち上がる奇跡の一夜。第154回芥川賞受賞。


通夜に集まった家族や親せきの言動や胸の裡を描きながら、在りし日の個人像を浮かび上がらせていく物語かと思って読んだのだが、初めの内こそ、それらしい印象もあったが、次第に、どれが誰の子か孫かも判らなくうなりそうな、未成年の者たちの飲酒風景が多く描かれ、気分が悪くなった。興味深い題材だったので、もっと深く各自の心情を掘り下げて見せてくれたら、とても面白いものになったのではないかと、残念な思いではある。個人的には、いささか期待外れの一冊だった。

夢巻*田丸雅智

  • 2015/10/27(火) 16:56:41

夢巻
夢巻
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田丸 雅智
出版芸術社
売り上げランキング: 200,365

星新一の流れを受け継ぐ新世代ショートショート作家の旗手、初の単行本!
田丸ワールド全開の、ちょっと不思議な20編。


日常から題材を取ったショートショートの数々である。日常のひとコマとは言え、視点や想像力、そして創造力によって、ほのぼのとしたり、ぞくっとしたりとテイストはさまざまなので、次が愉しみでどんどんページが進んでしまう。結構好みかもしれない一冊である。

家族スクランブル*田丸雅智

  • 2015/09/07(月) 16:37:56

家族スクランブル
家族スクランブル
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田丸 雅智
小学館
売り上げランキング: 235,321

「星新一の孫弟子」と呼ばれる気鋭の作家・田丸雅智氏が、ささやかな幸せを追い求める家族たちの「一瞬の風景」を活写! 人情もの、ユーモアからファンタジー、ホラーまで、「思い出アルバム」をイメージしたショートショート集。

●分身が作れる石鹸で3人の妻と同棲生活をすることになった夫の悲哀をコミカルに描く「白妻、黒妻」
●傷口に貼った絆創膏から育つ植物の実を食べる息子の闇を照らすホラー「吸血木」
●変な趣味を持つ父親が娘の結婚式で披露する贈り物が泣ける「鳩の箱」
●長年連れ添った最愛の妻に先立たれた老人が辿り着いた異次元の世界を紡ぎ出すファンタジー「おいらんちゅう」
・・・・・・など、新たな書き下ろし作品を含めた異色の18編を収録。


さまざまな家族模様ら、さまざまな趣向で切り取られていて飽きさせない。ファンタジーにしろホラーにしろ、家族への思い入れが強く深いほど、突拍子もない設定にすんなり馴染むような気にさせられる。ショートショート界のこれからが愉しみになる一冊である。

海色の壜*田丸雅智

  • 2015/08/10(月) 06:54:56

海色の壜
海色の壜
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田丸雅智
出版芸術社
売り上げランキング: 39,312

新世代ショートショート作家の旗手、単行本2弾!奇想天外な20編。


実にさまざまなテイストの掌編たちである。物語は長さではない。ひとつずつはあっという間に読めてしまうが、そこにはどこまでも広がる世界が詰まっているのだ。しかもラストには、何かを期待させてくれるささやかな夢がある。つい自分の身の周りを見回してしまいそうになる親しさと、夢のような荒唐無稽さが同居しているような、愉しい読書タイムだった。次はどんな世界が開けるのだろうかと、一篇を読み終えるたびにわくわくする一冊である。

マル合の下僕(しもべ)*高殿円

  • 2015/02/01(日) 17:13:05

マル合の下僕マル合の下僕
(2014/10/22)
高殿 円

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学歴最高、収入最低、おまけに小5養育中の、29歳私大非常勤講師(ワーキングプア)。俺には、大学で生き残るしか道はない! マル合――それは、論文指導ができる教員。関西最難関のK大で出世ルートを歩むはずだった俺は、学内派閥を読み間違え私大に就職。少ない月収を死守しながら、姉が育児放棄した甥っ子も養っている。そんなある日、大切な授業を奪いかねない強力なライバル出現との情報が……。象牙の塔に住まう非正規雇用男子の痛快お仕事小説。


関西で最難関のK大で博士号を取り、順調に社会人生活を滑り出した瓶子貴宣(へいしたかのぶ)だったが、派閥争いを読み違えたのをきっかけに、月収12万のワーキングプアに成り果てる。それでもやりたい研究、書きたい論文は山のようにあり、意に染まなくてもマル合(論文指導ができる教授)の軍門に下り、正規職員の座を手に入れるべきかどうか煩悶する。そんな折、素行不良の姉の息子・誉がぼろアパートのドアの前に置き去りにされ、否応なく二人暮らしが始まる。学歴や研究に自信はあるものの、上手く歯車がかみ合わず自らを卑下する貴宣だが、できのいい甥の誉れを初めとして、結構周りには恵まれているように思える。そしてなにより、やられたら頭脳を駆使してやり返す逞しさが好ましい。これから先もおそらく順風満帆とはいかない気がするが、めげずにその道を進んで行ってほしいと、応援したくなる一冊である。

四人組がいた。*高村薫

  • 2014/09/22(月) 18:41:11

四人組がいた。四人組がいた。
(2014/08/11)
高村 薫

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元村長、元助役、郵便局長、そしてキクエ小母さん。儲け話と、食い物に目のない老人四人組は、集会所に集まっては、日がな一日茶飲み話を。だがそこへ、事情を知ってか知らぬか、珍客がやって来て―。タヌキのアイドルに、はたまたキャベツの大行進。最後には、閻魔様まで!!現代を、冷静かつ緻密に描写しつづけてきた著者が、今の日本を、地方からユーモアを交えて軽妙かつシニカルに描き出す。奇想天外、ブラックユーモアに満ちた十二編。


思いっきり通俗なのに、何ともファンタジックな物語である。元村長、元助役、郵便局長、キクエ小母さんの四人組は、郵便局兼集会所で日がな一日、あーでもないこーでもないとどーでもいい話に花を咲かせているのだが、時折訪れる珍客を巻き込んで、豚でもないことごとを引き起こすのである。だがそれさえも、ほんとうのことなのか四つ足たちに化かされたのか、ときにあやふやになったりもする。ともかく、何もなくて退屈な村のはずなのだが、何でもありでめまぐるしい日々のように見えるのは、四人組のパワフルさと関係があるのかもしれない。地獄ツアーでも天国ツアーでも、儲け話を拾ってひと波乱起こしてほしいと思わせられる一冊である。

株式会社ネバーラ北関東支社*瀧羽麻子

  • 2014/09/18(木) 12:34:55

株式会社ネバーラ北関東支社 (ダ・ヴィンチブックス)株式会社ネバーラ北関東支社 (ダ・ヴィンチブックス)
(2008/02)
瀧羽 麻子

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東京の大企業でバリバリ働いていた弥生の転職先は、北関東の納豆会社ネバーラ。働きマン、田舎でひと休み…できるのか!?“お仕事+納豆”小説。


失恋して生きる気力を失い、バリバリやっていた仕事をやめて東京を離れた弥生。新たに働きはじめたのは北関東の納豆会社、その名も「ネバーラ」。ひと握りの人間関係、繰り返される日常、何も考えないことで馴染もうとする自分。どうにもならないときは逃げたっていいじゃないか。新しく始めるのがどこだって何だっていいじゃないか、と思わせてくれるほのぼのした中にもほろ苦さのある一冊である。

トッカン the 3rd おばけなんてないさ*高殿円

  • 2013/04/20(土) 17:04:13

トッカン the 3rd: おばけなんてないさトッカン the 3rd: おばけなんてないさ
(2012/06/22)
高殿 円

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お金の警察とも言われる税務署。しかし税金滞納者の取り立てをする徴収官は、誰からも嫌われがちな存在―― ぐー子こと鈴宮深樹は、京橋中央税務署で、とくに悪質な滞納を扱う特別国税徴収官(略してトッカン)の鏡雅愛の下で働く若手徴収官だ。鬼上司・鏡とのコンビも2年目に入り、ぐー子自身もスキルアップ、鏡の罵詈雑言にもちょっぴり口答えできるようになってきた。だが、調子にのりすぎて鏡の故郷・栃木に対する無知をさらし、鏡の怒りを買ったところ、よりによって栃木への出張命令が。徴税対象の登記が管区内にあれば事業実態が遠方でも管区税務署の仕事だ。つまり、出張してでも状況を調べ、場合によっては差し押さえに赴かねばならない。今回の対象は鹿沼にある運送会社と日光の霊水を使った霊感商法。けれど、思わぬところで鏡の元嫁や地元の同級生などが現われて、波乱含みの旅の予感に……少し成長したぐー子の活躍と、気になる鏡の心の内が明らかに! 人とお金の謎に迫る、話題沸騰の税務署エンターテインメント『トッカン』シリーズ第3弾。


鏡特官と涼宮が、どうしても有川さんの堂上教官と笠原郁と重なってしまうのだが、この設定は嫌いじゃないので、それはそれこれはこれということで、堂上・笠原甘々コンビのことはなるべく頭から追い出すようにして読む。鏡特官とぐー子はあれほど甘々になれるかどうかもまだ皆目判らないことでもあるし。ぐー子は三作目にしてかなりいろいろな面で学習してきており、鏡特官にやりこめられるばかりではなく、言い返すこともできるようになり、仕事面でも順調に独り立ちできるようになりつつあって――それがいいのか悪いのかはさておき――、彼女の仕事ぶりも愉しみになってきた。鏡の同級生たちのキャラがあまりに独特なのは笑えるが、普段疎遠にしていても何となく奥の奥で繋がっているような心強さを感じられるのがぐっとくる。良いお金と悪いお金のことを考えると、頭の中がグルグルしてしい、大見謝家の場合は堪らない思いもなくはない。次も愉しみなシリーズである。

雲をつかむ話*多和田葉子

  • 2012/05/19(土) 19:36:04

雲をつかむ話雲をつかむ話
(2012/04/21)
多和田 葉子

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人は一生のうち何度くらい犯人と出遭うのだろう――。
わたしの二ヵ国語詩集を買いたいと、若い男がエルベ川のほとりに建つ家をたずねてきた。彼女へのプレゼントにしたいので、日本的な模様の紙に包んで、リボンをかけてほしいという。わたしが包装紙を捜しているうちに、男は消えてしまった。
それから一年が過ぎ、わたしは一通の手紙を受け取る。
それがこの物語の始まりだった。


なんだか不思議な感触の物語だった。物語というよりも、エッセイのような語り口で、長い長い日記を読んでいるようでもある。語り手の「私」の心の底でいつもうごめいているのは、「禁固刑」とか「犯人」とかで、人生で何人の犯人に出会ったかと考えてみたり、狭い独房に入れられる自分を想像してみたりしている。そのせいか、そんな話題や出来事を引き寄せ、引き寄せられたりもするのである。夢と現の境目もあいまいなことがあり、現実のことかと思って読んでいると夢の中の話だったりして驚かされながらもほっとさせられることが幾度となくある。実際のところ雲をつかむような一冊である。

トッカンVS勤労商工会*高殿円

  • 2011/08/04(木) 13:13:41

トッカンvs勤労商工会トッカンvs勤労商工会
(2011/05/20)
高殿 円

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7月の人事異動を経て、新メンバーも加わった京橋中央税務署を揺るがす大事件が発生した。あの、悪質な滞納者から隠し財産を差し押さえまくり、顔がハスキー犬のように怖くて、“京橋中央署の死に神”と恐れられる、特別国税徴収官(略してトッカン)――鏡が、担当の滞納者を恫喝して自殺に追い込んだとして、遺族に訴えられるかもしれないのだ。しかも原告の背後には、税務署の天敵・勤労商工会がついているという。勤商の弁護士・吹雪敦は、正義の名のもと、ぐー子たちをあからさまに挑発。鬼上司のピンチにぐー子(トッカン付き徴収官)は真相究明に立ち上がる。しかし当の鏡は何もするなといつになく消極的。ぐー子自身も計画倒産に関する別の案件でにわかに忙しくなり、八方ふさがりのところへ、思わぬ助っ人――鏡の過去を知る人物が現われた……! 面白くって、ためになって(ぐー子の活躍と税金情報当社比1.5倍盛り)、明日への希望と感動が熱く胸に広がる、大好評の職業エンターテインメント『トッカン―特別国税徴収官―』続篇。


シリーズ二作目である。もうすっかり惹きつけられている。ぐー子こと涼宮深樹は、ひとり立ちできない自己嫌悪に苛まれながらも鏡特官の出張中に何とかかんとかひとりで業務をこなし、急に振られた事案に辛うじて欠損を出すことなく切り抜けるまでに成長している。そして、一作目に比べて「ぐ」と言葉を詰まらせる回数が格段に減っているのも見どころである。鏡の旧友たちの登場によって、少しずつ彼の素顔も弱点も露になりつつあり、ますます目が離せない。ラスト近くで鏡の元妻らしき女性もちらりと登場することから、次があることは確実だろう。長くつづいて欲しいシリーズである。