奇跡売ります*宗田理

  • 2006/05/19(金) 18:47:39

☆☆☆・・



いじめ、失恋、リストラを大逆転
ミラクル・ファンタジー

「あなたに奇跡を起こしてさしあげます。
ただし有料」

人間というのは、実に様々な悩みをかかえて生きている。
その中には、自分では深刻と思いながら、なんでもないものもある。
そんな悩みなら、この「ミラクル・リンク」の男が即座に解決してくれる。
そうして人生は一変して明るいものになる。それが奇跡なのだ。――あとがきから
  ――帯より


No.1から No.48までの様々な悩み解決の連作ショートショートと、この「ミラクル・リンク」の男がこの仕事を始めたきっかけが語られるNo.49とから成る一冊である。

「ミラクル・リンク」の男は、不幸な人のところに現れてその悩みを解決してくれる。料金は格安。解決してもらったら 不幸な人をひとり見つけることがただひとつの条件なのだ。
こんな風に解決するならもっと早くに解決しているだろう、と思われるものもあるのだが、意外と当事者にはそんな解決の糸口が見えていないのかもしれない。奇跡とは、もしかするとその糸口を客観的に見えるようにすることなのかもしれない。

二十三階の夜*曽野綾子

  • 2004/12/15(水) 08:10:48

☆☆☆・・


 その日、見知らぬ男がやって来て、神父に告げた。
 「私は飛行機に爆弾をしかけた」
 フランスの田舎町で出逢った一人の農夫。
 元神父であった男の過酷な試練とは――。
 人生の光と闇を見据える魂の物語十篇。

                           (帯より)

小説家である私が旅先で見聞きしたこと、もらった手紙、などという形で綴られる十の物語。

光は、闇があるからこそその輝きを際立たせ、闇もまた、光があるゆえに暗く昏く沈むのだろう。
人生に於いてもおそらくそれは同様なのである。人は 輝きの陰の闇に目を塞いでは生きられないのである。