偉大なる、しゅららぼん*万城目学

  • 2011/08/25(木) 16:42:28

偉大なる、しゅららぼん偉大なる、しゅららぼん
(2011/04/26)
万城目 学

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琵琶湖畔の街・石走に住み続ける日出家と棗家には、代々受け継がれてきた「力」があった。高校に入学した日出涼介、日出淡十郎、棗広海が偶然同じクラスになった時、力で力を洗う戦いの幕が上がった!


「しゅららぼん」とは一体何か。気になるのはまずそこである。ただ万城目作品なので、理論的な説明はないだろうと思いつつ読みはじめる。前提として日出家と棗家が代々受け継いできた力があるという設定があり、冒頭から完全に万城目ワールドである。それ以外は――ほとんどそれなのだが――、恋心あり、部活あり、中間試験あり、友情ありの普通の学園青春物語であるとも言える。あり得ない凄まじさでありながら、なんとなく爽やかで懐かしい心地になるのはわたしだけだろうか。ともかくほかにない一冊である。

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かのこちゃんとマドレーヌ夫人*万城目学

  • 2011/01/11(火) 13:46:57

かのこちゃんとマドレーヌ夫人 (ちくまプリマー新書)かのこちゃんとマドレーヌ夫人 (ちくまプリマー新書)
(2010/01/27)
万城目 学

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かのこちゃんは小学一年生の元気な女の子。マドレーヌ夫人は外国語を話す優雅な猫。その毎日は、思いがけない出来事の連続で、不思議や驚きに充ち満ちている。


アカトラ猫のマドレーヌ夫人は外国語――猫にとっての外国語は犬語――を理解する。そして、小学校一年生のかのこちゃんの家の老犬・玄三郎の妻でもある。マドレーヌ夫人の目線で、近所の猫たちとのやり取りなどが描かれ、かのこちゃんの目線で家族や友人のことなどが描かれる。それが互いに補完し合いながらかのこちゃんが家族や玄三郎やマドレーヌ夫人たちと暮らす日々を活き活きと伝えているのである。人には人の世界、猫には猫の世界、犬には犬の世界、だがその世界は大きなひとつの世界でもあるのだという当たり前のことを改めて思わせてくれる一冊でもある。やさしくて切なくてじんとあたたかい一冊である。