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ぼくのメジャースプーン*辻村深月

  • 2007/02/26(月) 09:15:56

☆☆☆☆・

ぼくのメジャースプーン ぼくのメジャースプーン
辻村 深月 (2006/04/07)
講談社

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「ぼく」は小学四年生。不思議な力を持っている。忌まわしいあの事件が起きたのは、今から三ヵ月前。「ぼく」の小学校で飼っていたうさぎが、何者かによって殺された……。大好きだったうさぎたちの無残な死体を目撃してしまった「ぼく」の幼なじみ・ふみちゃんは、ショックのあまりに全ての感情を封じ込めたまま、今もなお登校拒否を続けている。笑わないあの子を助け出したい「ぼく」は、自分と同じ力を持つ「先生」のもとへと通い、うさぎ殺しの犯人に与える罰の重さを計り始める。「ぼく」が最後に選んだ答え、そして正義の行方とは!?


エピローグを除き、一貫して小学四年生の「ぼく」の視点で描かれた物語。小学二年生は二年生なりの 四年生は四年生なりの 損得勘定や人間関係の歪み、小動物に向かう悪意、ネット上に流れる心ない情報、PTSD・・・と、心が重くなるような要素が詰め込まれているのだが、「ぼく」は、それに対していま自分にできる限りのことを考え、傷ついた幼馴染のふみちゃんを救おうとする。
教室では目立つ存在ではない「ぼく」はしかし、自分の頭できちんと物事を考えられる少年であるのが好ましく、また 彼を導く秋山先生も、彼を子ども扱いせずにきちんと向かい合える大人であるのに好感がもてる。
罪と罰、人が人を裁くということ、人が人を思いやるということを、「ぼく」と秋山先生とのやり取りを通じて考えさせられる一冊だった。

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