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騙し絵の館*倉阪鬼一郎

  • 2007/05/01(火) 20:31:08

☆☆☆・・

騙し絵の館 騙し絵の館
倉阪 鬼一郎 (2007/03)
東京創元社

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過去に怯えながら瀟洒な館でひっそりと暮らす少女。過剰なまでに彼女を守ろうとする執事。そして頑なに作品の刊行を拒むミステリー作家。「額縁の中の男」と名乗る者による、連続少女誘拐殺人事件が勃発するなか、謎めいた彼らの秘密が少しずつ明かされる。張り巡らされた大量の伏線に、倉阪鬼一郎は何を仕掛けたのか? 幻想的な館を舞台に描かれた、詩情溢れる野心的本格ミステリ。


見方によって内側が外側になり、あるいは裏が表になる。まさにそんな騙し絵のような物語である。
細かい部分で言えば容易に想像がつくことも多々あり、想像し得たことは大体においてその通りだったのが些か物足りなくもあったが、作品全体の構造はとても興味深いものだった。
恩田陸さんの『中庭の出来事』と似た眩惑感もあるが、こちらは消化不良を起こすことなくきっちり落ち着くところに落ち着いているのが違う点だろう。

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