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まんまこと*畠中恵
- 2007/06/20(水) 17:18:39
☆☆☆☆・ 「しゃばけ」シリーズがブレイク中の気鋭・畠中恵さんの新シリーズは『まんまこと』というタイトルです。意味は「真実。ほんとうのこと」。江戸は神田の古名主の玄関先に持ち込まれる騒動(いまでいう民事の範疇)を、やや頼りない跡とり息子・麻之助とふたりの悪友----男前でモテモテの清十郎、堅物の吉五郎が活躍し、絵解きします。この彼らがとても魅力的なのです。ついついお話の向こう側まで想像してしまうような強力なキャラクターたちです。女性陣も負けてはおりません。芯が強く、可憐な眦を決し、こうと決めたら動かない意気地のある女たちが生き生きと描かれています。 まんまこと
畠中 恵 (2007/04/05)
文藝春秋
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お腹の子の父は誰なのか? 万年青争いの真相は? ----切ない恋物語も織り交ぜられ、読者をつつみこむような畠中ワールドが存分に楽しめる一冊です。ふうわりと温かな読後感をぜひ味わってみてください。
表題作のほか、「柿の実を半分」「万年、青いやつ」「吾が子か、他の子か、誰の子か」「こけ未練」「静心なく」
新しいシリーズの主人公は、名主代理の麻之助をはじめ、しゃばけシリーズよりも少し年上の江戸の若者たちである。まだまだ遊んでいたいがそろそろ親の跡を継ぐことも考えなくてはならない年頃でもあり、お気楽な日々を送ってはいても、名主代理として納めるべきことはきちんと納めなければならない。そうやってであった――ときには自らが招きもするが――事件の顛末記である。
しかもただ事の顛末が語られているだけではなく、人情の機微も切ない胸の想いもミステリだってちゃんと盛り込まれているのだから、実に何通りにも愉しめるのである。
読みどころ満載のまんまことうぇぶも愉しい。
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まんまこと ~畠中 恵~
畠中恵の新作。お江戸を舞台にして町名主の放蕩一人息子、麻之助の活躍を描く時代物。時代物でちょっとした謎解きメインのお話とくれば「しゃばけ」シリーズを思い出すけれど、この作品では妖たちは出てきません
- From: My Favorite Books |
- 2007/06/22(金) 22:03:14
まんまこと 畠中恵
装丁・イラストレーションは南伸坊。「オール讀物」平成17年7月号~18年12月号不定期掲載の連作短編集。収録作品:まんまこと(真真事・ほんとうのこと『江戸語辞典』)/柿の実を半分/万年、青いやつ(万年青=おもと
- From: 粋な提案 |
- 2007/07/02(月) 17:54:54
まんまこと 畠中恵著。
≪★★★★≫ 今回はよかった~。裏切られなかった。 神田の町名主の跡取り息子、お気楽な麻之助。幼なじみにして悪友のこちらも町名主の跡取り清十郎、そして同心見習い吉五郎と、江戸の町で巻き起こる人情物語の数々。 いや~、面白かった! 畠中氏は、明治より江戸の?...
- From: じゃじゃままブックレビュー |
- 2009/06/05(金) 23:16:40
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この記事に対するコメント
しゃばけシリーズとはまた違った雰囲気の話でした。
登場人物もちょっと年上なのかな?
恋物語も描かれていて
ちょっとだけ大人向けな感じでした。
悪友三人組がそれぞれいい味を出していて
これから先もたのしみですね。
喧嘩もする、色恋ごともする遊び人っていう設定が新鮮でした。
悪友三人のチームワークがよかったですね。
人情やミステリも楽しめました。
三人組、いい味出していましたね。
この先の悪友振りにも期待したいです。
でも、真面目だった麻之助がお気楽者になったいきさつは切なかったですね。
面白かったです!
「しゃばけ」がちょっと苦手だったので、嬉しいシリーズです。
麻之助とお由有のことは、そりゃ切ないでしょ!と思ってた通りの展開でしたが、最後には、お由有に対してあまり好感を持ってない自分がいました。(苦笑)
微妙なお年頃の江戸の若者たちが、生き生きと描かれていて、惹きつけられましたね。
長く続いてほしいシリーズです。