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カクレカラクリ*森博嗣

  • 2007/08/02(木) 19:00:57

☆☆☆☆・

カクレカラクリ?An Automaton in Long Sleep カクレカラクリ?An Automaton in Long Sleep
森 博嗣 (2006/08)
メディアファクトリー

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廃墟マニアの郡司朋成と栗城洋輔は、同じ大学に通う真知花梨に招かれて鈴鳴村にやって来た。その地にある廃墟施設を探検するためだ。だが彼らを待ち受けていたのは奇妙な伝説だった。鈴鳴村にはかつて天才絡繰り師が住んでいたが、120年後に作動するという絡繰りを遺してこの世を去った。今年はまさに絡繰りが作動するその年にあたるというのだ!2人は花梨と妹の玲奈の協力を得て、隠された絡繰りを探し始めるのだが…。


物語の中で花梨の妹の玲奈がやたらとコカ・コーラを飲むと思ったら、コカ・コーラ120周年記念作品なのだそうである。去年ドラマ化もされていたらしい。ちっとも知らなかった。
「隠れ絡繰が120年後に動き出す」というのも120周年に掛けてあるのだろうか。
鈴鳴の大地主のお嬢様である花梨の印象が、工学部の一大学生としてだけ知っていたときと、故郷の村にいる彼女としての姿とで少し変わっているのが巧みである。場の持つ力を感じられる。そしてその場である鈴鳴とそこに住む人々の独特の雰囲気が物語をはじめから不思議な空気で満たしている。言い伝えとか一族同士の諍いとか、120年の長きにわたる絡繰伝説とか・・・。古さと新しさが渾然一体となって時間の感覚を失わされるようでもある。
ミステリであり、ファンタジーでもある一冊だった。




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粋な提案

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カクレカラクリ 森博嗣

装丁・カバーデザインは小林正樹。本文デザインは佐藤弘子。2006年に120周年を迎えたコカ・コーラを記念しての書き下ろし。古い工業施設マニアの大学生、錆びた鉄が好みの郡司朋成と剥がれかけた塗装に魅力を感じる

  • From: 粋な提案 |
  • 2007/08/21(火) 15:12:44

この記事に対するコメント

言い伝えや一族同士の諍いなどは、まるで横溝正史みたいな設定でしたね。
森さんなのでそちらには行かなかったのでしょう。
絡繰伝説をメインにした、健全な読みやすい冒険ミステリ、そしてファンタジーでしたね。

  • 投稿者: 藍色
  • 2007/08/21(火) 15:12:30
  • [編集]

そうそうほんとうに。
設定は横溝正史か綾辻行人かというまがまがしさでしたね。
でも理系の森さんらしくもありました。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2007/08/21(火) 17:02:43
  • [編集]

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