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回転木馬*柴田よしき

  • 2007/09/06(木) 17:19:28

☆☆☆☆・

回転木馬 回転木馬
柴田 よしき (2007/03/13)
祥伝社

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謎の失踪を遂げた夫・貴之のあとを継ぎ、探偵となった下澤唯。十年の月日を経て偶然彼を目撃した唯は、佐渡出身の渋川さわ子という関係者がいたことを突き止めた。だが、さわ子はすでに死去し、貴之はさわ子の娘・雪と一緒にいるらしいことだけ判明した。夫は唯を本当に裏切っているのか?細い糸をたぐり追跡を続ける唯は、さわ子の友人だった佐野明子のもとを訪れた。彼女はさわ子から、死の間際に雪と貴之のことを記した手紙を預かっていたのだ。明子も死の床についていたが、唯の事情を知った彼女から、手紙の内容を明かされる。どうやら貴之と雪は、人に知られてはならない事情を抱えているらしい。失踪前日に起きたホームレスの不審死と関係が?手紙を手がかりに、信州・蓼科へ向かった唯。だがそこには、貴之の目元を残す美少女―小松崎ゆいが待っていた…。著者渾身の感動のミステリー。


『観覧車』の続編である。『観覧車』は夫・貴之の失踪の理由が解明されないまま、夫の仕事である探偵を続ける妻・唯の出会う事件に焦点が当てられていたが、今作では、貴之失踪の謎を解き明かす中で唯が出会った人びととの関わりに焦点が当てられている。
貴之の失踪の謎に迫り、やっと手の届くところまでたどり着いた唯の、「もうこれでいい」という想いに 十一年という年月の重みを感じさせられ、そのときの心持がよくわかるような気がする。
夫の帰りを待ち続けた長い間、変わらなかったものは電話番号と自らの名前。ラストの場面に年月分のこわばりが解けるようである。

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