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樹上のゆりかご*荻原規子

  • 2004/03/15(月) 14:03:05

☆☆☆☆・


中学で5本の指に入る生徒が集まる進学に実績のある高校が舞台の物語。
高校と言うのは世間の荒波に向かっては閉じられた場所である。
しかしその内側には侵しがたい世界――宇宙と言ってもいいかもしれない――があるのだという気がする。

高校時代を生きるものたちは 命を燃やして時代を生きているというのを
ひしひしと感じさせられた。一生の内の最も素晴らしい季節のひとつが高校時代なのだと実感する。

愛とは赦すことであり ときには狂うことであったりもする。
彼らは全身全霊で自分を生きているように見える。
自分自身に嘘をつかないという 登場人物たちの生き方が
読後 胸の一隅に爽やかさを残す。

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