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渋谷に里帰り*山本幸久

  • 2007/12/12(水) 17:06:38


渋谷に里帰り渋谷に里帰り
(2007/10)
山本 幸久

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渋谷は生まれてから小学6年生まで過ごしていた町。でも通っていた小学校は、すでに廃校。同級生の家を訪ねたが、そこは6階建てのビルになっている。しばらく散策するが、どうも過去との結びつきが見えずに、焦りすら感じる……。ウェブサイトの好評連載(2006年4月~2007年4月)を単行本化。


小学校六年まで過ごしたが、親の意向で祖父が興した「ミネザキパン」を畳み、渋谷を捨てて以来、峰崎稔にとって渋谷は鬼門だった。そんな彼が、寿退社する先輩社員・坂岡千秋の仕事を引き継ぐことになった。なんと彼女の担当は渋谷だったのだった。
覇気がない、感情表現が上手くない、やる気がない、いい加減、と評されている峰崎だったが、二十年ぶりの渋谷で、かつての同級生に会ったりすでに廃校になった小学校を見たりしながら、チアキさんに連れまわされて仕事をするうちに、少しずつなにかが変わっていくのだった。

峰崎が渋谷を鬼門にする理由が、小学生時代の経緯なので少し弱い気もするし、峰崎のグダグダさに比して周囲の好感度が低くないのも不思議な気はするが、お話としてはありそうな話であり、軽くさらっと読める一冊ではあるが、語りつくされていない感があるのも否めない。もしかすると続編を考えているからなのだろうか。




はじまり

       1

 朝、峰崎稔が出社をすると、課長の椎名が待ってましたとばかりに声をかけてきた。
「ちょっと、上」椎名は人さし指を天井に向けた。「いかない?」
 彼の言う「上」とは屋上のことだ。稔は背広のポケットに煙草があることを確認してから、
「いいですよ」と答えた。




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じゃじゃままブックレビュー
粋な提案

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渋谷に里帰り 山本幸久著。

山本氏の作品で似たように感じたのあったな。坂岡女史、すっごい嫌な女で、仕事一筋のイケてない女を想像して読んでたら、いつの間にか、お?そんなに嫌な女じゃないじゃん!むしろいい奴なんじゃん!って応援したくなる展開。 だったら最初からそういう設定で書けばいい?...

  • From: じゃじゃままブックレビュー |
  • 2007/12/23(日) 21:35:36

渋谷に里帰り 山本幸久

装幀は岩瀬聡。NHK出版ホームページ連載を加筆修正・再構成。 主人公、峰崎稔は32歳で食品会社の冴えない営業マン。ある日、寿退社する先輩営業ウーマンの坂岡千明から渋谷エリアを引き継ぐことに。12歳で引越した苦い思

  • From: 粋な提案 |
  • 2007/12/28(金) 02:42:59

この記事に対するコメント

坂岡女史と峯崎の最初の印象と、読後の印象がギャップありますね。しかも峯崎って周囲が思ってるほどぼんくらじゃないんですよね。
爽やかな読後感でした。

  • 投稿者: じゃじゃまま
  • 2007/12/23(日) 21:37:32
  • [編集]

峰崎くん、ちょっと不思議なキャラでしたね。
グタグタで覇気がない感じながら、邪魔者扱いされてもいないし
自信のなさの割にはやることはやっていたり。
読後感は、山本さんらしくさわやかでした。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2007/12/24(月) 06:42:57
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そういえば、十年間も燻っていたのが見違えるような峰崎くんの活躍でした。
よほど坂岡さんの指導がよかったんでしょうか?。
パワーをもらえたのかも。
ラストが爽やかだったので、続編大賛成です。

  • 投稿者: 藍色
  • 2007/12/28(金) 02:42:01
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ラスト、よかったですね♪
あのやる気も覇気もない峰崎君があれをセッティングしたなんて!
チアキさん効果おそるべし!!

  • 投稿者: ふらっと
  • 2007/12/28(金) 07:03:53
  • [編集]

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