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ア・ソング・フォー・ユー*柴田よしき

  • 2008/02/27(水) 18:37:17

ア・ソング・フォー・ユーア・ソング・フォー・ユー
(2007/09/19)
柴田よしき

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新宿二丁目の無認可保育園「にこにこ園」を切り盛りする園長で、私立探偵のハナちゃんこと、花咲慎一郎のもとには、いつも一筋縄ではゆかないさまざまな事件が舞い込む。呪いの藁人形をもった高校生、ビルとビルの隙間に捨てられた赤ん坊、逃げたインコを取り戻したいOL、納骨前に消えた骨壷など、謎めいていて、とうてい金になりそうにない厄介な案件が、あれこれと持ち込まれる度、ハナちゃんはひたむきに解決へ向け、走り回る。解きほぐされてくる真実の底に、哀しい人間の生きざまが透けてみえてくるごとに、心優しい探偵は、悩み苦しむ。ときに震え、ときに嗚咽し、ときにむかつくハナちゃんの信念とは…子供の幸せを願ってやまない園長探偵が奮闘する中編4本立て連作ミステリーの傑作。


「ブルー・ライト・ヨコハマ」 「アカシアの雨」 「プレイバックPART3」 「骨まで愛して」

いつも危ない筋の仕事ばかり持ち込まれるハナちゃん/花咲慎一郎だが、今回は少しばかりほのぼの系の その筋と関係のない仕事の話がつづくな・・・、と思っていたら、やはりそのままでは終わらず、いつも以上に危ない状況に追い込まれることになっていた。ハナちゃんの体力がいつまで保つか心底心配になる。にこにこ園の子どもたちや保育士たちにとって、なくてはならないハナちゃんなのだから・・・。
物語の面白さはもちろんだが、今作はオールキャストといった感じで、そちらも愉しめる。




はじまり

       「ブルー・ライト・ヨコハマ」
          1

 桜木町の駅で電車を降りるのは何年ぶりだろう。
 俺は思わず、昔の記憶と同じものが何かないかと、改札を通ってからもう一度駅を振り返った。が、変わったのか変わっていないのか、よくわからなかった。考えてみれば、この駅に降り立った時はたいてい、べろんべろんに酔っぱらっていたのだ。大学時代、親友、と呼べる男がこの駅から徒歩で行けるアパートに住んでいて、渋谷の安い焼き鳥屋で腰が抜けるほど飲んでは、桜木町行の東横線の終電に乗って、車掌にからだを揺すられて目が覚めるまで、座席で寝こけた。それから二人で肩を組み、千鳥足でアパートまで歩き、冷蔵庫に入っているだけの缶ビールをまた飲んで、翌日の昼過ぎまで眠った。




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じゃじゃままブックレビュー

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ア・ソング・フォー・ユー 柴田よしき著。

やや分厚めの本なのに、一気に読んでしまった。 正確には2日だけど、家事育児がなければ本当に一気に読めた。面白かった~~~~! 柴田氏は、花咲慎一郎シリーズが特にお気に入りなのだろうか。早くゼロや炎都シリーズも進展して欲しいのだが。 今まで、お人好しの花咲慎一?...

  • From: じゃじゃままブックレビュー |
  • 2008/03/02(日) 23:51:30

この記事に対するコメント

柴田さんも抽斗が多いですね。軽いものから、重たすぎるものまでそれぞれに味(思わずクセになる)があって、ついつい手にしてしまいます。

  • 投稿者: チョロ
  • 2008/02/29(金) 10:44:36
  • [編集]

>思わずクセになる

ほんとうにそのとおりですね。
しばらく間があくと、喉が渇くように読みたくなる作家さんのひとりです。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2008/02/29(金) 10:57:51
  • [編集]

どうせならゲストにRIKOも出していただきたいですね。
私の中では山内練=RIKOだったんですけどね。
ウルガのことも、いつか長編で書いてくれますよね?

  • 投稿者: じゃじゃまま
  • 2008/03/02(日) 23:53:49
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RIKOシリーズ、実を言うと内容紹介をチラッと見て
ちょっと苦手な感じかなぁ・・と、まだ読んでいないのでした。
いい機会なので思い切って読んでみますね。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2008/03/03(月) 06:33:48
  • [編集]

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