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聖母(マドンナ)の深き淵*柴田よしき

  • 2008/04/05(土) 16:47:02

聖母(マドンナ)の深き淵聖母(マドンナ)の深き淵
(1996/05)
柴田 よしき

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惨殺されて廃工場に捨てられた主婦。男の肉体を持つ美女。消えた乳児。覚醒剤漬けの売春婦。元刑事の私立探偵と、悪徳弁護士と、悪魔のように頭のよいヤクザ…二歳たらずの男児を育てながら、複雑な事件に取り組む女刑事・緑子が、生命の危機にさらされながら迫った驚くべき真相とは。そして緑子は、母性や愛に対する人々の幻想の向こう側にぽっかりと開いた暗黒の淵を覗き込むこととなった―。新鋭女流作家による、まったく新しいタイプの本格的ハードボイルド警察小説。


村上緑子シリーズの二作目。
緑子は一作目で身篭った子どもを産んで母となり、新宿暑から移動になった辰巳署で変わらず刑事をしている。新宿暑よりも重犯罪が少なく定時で帰れることが多い辰巳署の環境に緑子はありがたささえ感じているのだった。
そんななかで、女性の感覚を持ちながら躰は男性というトランスジェンダーの磯島豊に出会ったことがきっかけとなり、次々といくつかの別々と思われていた事件が繋がっていく。
それぞれの事情を抱えたさまざまな人間たちの愛や欲望や身勝手さや哀しみが、どうしようもなく絡み合った事件が解き明かされていく様を見ていて、すっきりするというよりはやるせなさが押し寄せてくるようだった。
近づいてはいけないと判っていても、否応なく関わってしまう――引き寄せられてしまうといってもいいかもしれないが――ことがあるということも、緑子と山内をみていると思わずにはいられない。




はじまり

       消えた天使
         1

 達彦が泣いている。

 緑子は、醒め際のまどろみの中でそう感じた。耳に聞こえるのではなく心が感じているのだと、緑子にはわかった。
 やがて覚醒がゆっくりと身体に満ちてきて、今度は耳の中に、はっきりと泣き声が響きだした。
 緑子は置きあがった。




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聖母の深き淵 柴田よしき著。

≪★★★☆≫ 昔読んだ時はここまで評価高くなかったかも。予約本が回ってこないので本棚から物色。 RIKOシリーズ第2弾ですね。そうだそうだ、ここで麻生さんや山内練が出てきたんだよね。 緑子の前にトランスジェンダーの磯島豊が現れる。失踪してしまった親友を探...

  • From: じゃじゃままブックレビュー |
  • 2008/11/06(木) 11:47:37

この記事に対するコメント

これ、家の本棚にありました。実は買った記憶すら抜けてて、でも再度読んでみたら以前よりも緑子に対しての拒否反応が薄れてました。
最初は、刑事なのに、なんというかレイプされまくりだし、え~~~!?って引いちゃったんですけど、今回はそっちよりも事件そのものにどっぷりハマってしまいました。
今ではすっかりRIKOシリーズないですもんね、麻生さんや山内は出てくるのに。
一瞬、無認可保育園って言葉出て来た時に、花咲さん?って思ったけど、まだまだでしたね。っていうかRIKOと花咲さんって共演ないですよね~、読んでみたい。

  • 投稿者: じゃじゃまま
  • 2008/11/06(木) 11:52:30
  • [編集]

>一瞬、無認可保育園って言葉出て来た時に、花咲さん?って思ったけど、まだまだでしたね

やっぱりそう思いました?
わたしもです。
花咲さんと繋がっていたら面白いのになぁ・・・って。

柴田さんのシリーズ物、いつか完結するのでしょうか。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2008/11/06(木) 13:32:42
  • [編集]

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