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ハナシがはずむ!*田中啓文

  • 2008/09/17(水) 17:03:29

ハナシがはずむ!―笑酔亭梅寿謎解噺3ハナシがはずむ!―笑酔亭梅寿謎解噺3
(2008/05)
田中 啓文

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世紀の襲名対決! 青春落語ミステリー第3弾
東京vs大阪、世紀の大名跡を賭けた襲名対決に、師匠の梅寿が危篤で更なる跡継ぎ争いまで勃発!? 騒動に巻き込まれながらも落語の腕を上げていくツッパリ竜二から、ますます目が離せない!


「動物園」 「日和ちがい」 「あくびの稽古」 「蛸芝居」 「浮かれの屑選り」 「佐々木裁き」 「はてなの茶碗」 「くやみ」

相変わらず無茶苦茶な梅寿師匠、梅駆(竜二)にあれこれ無理難題を吹っかける。大名跡・星の家柿鐘を襲名させられそうになったり、博多のおんぼろ小屋に地方巡業に出されたり、やたらとうるさい小学生の前で噺をさせられたり・・・・・。
なかなか落語にのめりこめずにいる竜二なのだが、それを知ってか知らずか梅寿師匠の差し金は次々に繰り出されるのだった。
サブタイトルの「笑酔亭梅寿謎解噺」の場面は、今回はさほど多くなかったが、梅駆(竜二)の将来性と、梅寿の親心、そして笑酔亭一門の結束が改めて心地好かった一冊である。





はじまり

       「動物園」
         1

 「はっはっはっ、私はスカンクレッド」
 「はっはっはっ、私はアリクイブルー」
 「はっはっはっ、私はラクダピンク。三人そろって・・・・・ケダモンジャー!平和を乱す悪の手先エビラビラ、我々が相手だ。覚悟しろ」
 笑酔亭梅駆こと星祭竜二は、青ざめた顔でそのやりとりを聴いていた。ここはたしかに小学校の体育館だが、今は遊び時間でも放課後でもない。授業中であり、「芸術鑑賞会」の時間なのである。芸術というのは竜二の落語のことで、すでに開演は十五分も押していた。

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