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いっちばん*畠中恵

  • 2008/11/26(水) 13:15:18

いっちばんいっちばん
(2008/07)
畠中 恵

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摩訶不思議な妖怪に守られながら、今日も元気に寝込んでいる若だんな。身体じゃなくて気持ちが鬱いでいる…。誰が一番若だんなを喜ばせられるか、ひとつ勝負といこうじゃないか。大人気「しゃばけ」シリーズ第7弾。


表題作のほか、「いっぷく」 「天狗の使い魔」 「餡子は甘いか」 「ひなのちよがみ」

病弱さは相変わらずの若だんな・一太郎である。兄やたちの過保護ぶりも相変わらず。
そんななか、廻船問屋兼薬種問屋・長崎屋の跡取りとしての自覚と、役に立てない不甲斐なさも日に日に大きくなる一太郎なのだった。
一太郎がいつものようにせっせと寝込んでいる奥の間に集まる妖たちが、なんとか一太郎の気鬱を吹き飛ばそうと、あれこれ考えをめぐらす様が、今回も心温まる。
それにしても、今作でも天狗に攫われ、狐と天狗と狛犬の諍いに巻き込まれたりと、(毎回思うことだが)健康な者よりもよっぽど難儀なことに巻き込まれる率が高いのは、やはりその生まれつきのせいだろうか。




はじまり

       「いっちばん」
         1

 お江戸の空は朝から一面の青で、暖かな日となっていた。振り売りの声がゆったりと、風に乗り通りを渡ってゆく。
 だが廻船問屋兼薬種問屋、長崎屋の離れでは、通町界隈を縄張りとする岡っ引き、日限の親分と若だんなが、難しい顔をして首を傾げていた。縁側の外に脱いである下駄の脇では、親分と共に入ってきた茶色の犬がやはり首を傾げている。




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気楽に♪気ままに♪のんびりと♪

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いっちばん

**************************************************************** 摩訶不思議な妖怪に守られながら、今日も元気に(?) 寝込んでいる日本橋大店の若だんな・一太郎に持ち込まれるは 訳ありの頼み事やらお江戸を騒がす難事件。お馴染みの妖が オールキャストで活躍する「...

  • From: 気楽に♪気ままに♪のんびりと♪ |
  • 2009/01/25(日) 14:51:33

この記事に対するコメント

こちらにも、おじゃまします。
図書館での順番待ちの長いこと。
人気の高さを伺わせます。

今回の作品も、ほっこりと
心温まる短編ばかりでしたね。
特に「餡子は甘いか」がお気に入りです。
次回作も楽しみですね♪

  • 投稿者: ゆき
  • 2009/01/25(日) 14:53:55
  • [編集]

病弱な若だんなの奮闘振りが、気の毒になるやらほほえましいやら・・・。
ずっとずっと続いてほしいシリーズですね。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2009/01/25(日) 16:48:36
  • [編集]

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