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少しだけ欠けた月-季節風*秋-*重松清

  • 2008/12/20(土) 13:46:49

少しだけ欠けた月―季節風 秋少しだけ欠けた月―季節風 秋
(2008/09)
重松 清

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静かな、静かな、ひとりぼっちの月。ぼくたちは明日から、もう家族じゃない。澄んだ光に満ちた秋が、かけがえのない時間を連れてくるものがたりの歳時記―「秋」の巻、12編。


表題作のほか、「オニババと三人の盗賊」 「サンマの煙」 「風速四十米」 「ヨコヅナ大ちゃん」 「キンモクセイ」 「よーい、どん!」 ウイニングボール」 「おばあちゃんのギンナン」 「秘密基地に午後七時」 「水飲み鳥、はばたく。」 「田中さんの休日」

秋の高く青い空をみあげたときの、胸の中を何かが突き抜けるような切なさ、物悲しさが、どの物語にも漂っているような気がする。
言いたいこと、言わなくてはならないこと、近いからこそ言えないこと、わかるからこそ言葉にならないこと。そんな、ほんの少しの後悔と心残りが物語り中に沁み渡っているようである。
それでも、物語の最後には、ぽっと明かりが灯ったようなあたたかさがあって、胸をじんわりとさせるのである。




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じゃじゃままブックレビュー

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少しだけ欠けた月-季節風 秋 重松清著。

≪★★★≫ 秋、ですね。秋って、うんざりする夏から、ほっと一息つける季節で、学校では一番長い二学期。クラスもまとまりを見せる時で、でも私はなんとなく二学期は苦手だった、そんなことを思い出したかも。 「オニババと三人の盗賊」 商店街にある文房具屋。おばあさ...

  • From: じゃじゃままブックレビュー |
  • 2009/02/05(木) 13:57:45

この記事に対するコメント

「オニババと三人の盗賊」よかったですね。昔近所の本屋さんの怖いおじさんを思い出しました。本当に愛想悪くて感じ悪かったんですよ~。(笑)
「サンマの煙」が一番好きですね。転校生って響き、懐かしいな~って。お母さんの昔話、そしてあの町の友だちから送られてくるサンマ、いいですね。

  • 投稿者: じゃじゃまま
  • 2009/02/05(木) 13:59:56
  • [編集]

秋だからこその胸に染み入るような切なさがいっぱいの一冊でしたね。
タイトルだけでもぐっときてしまいます^^;

  • 投稿者: ふらっと
  • 2009/02/05(木) 14:13:45
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