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辛い飴*田中啓文

  • 2009/01/12(月) 16:53:39

辛い飴―永見緋太郎の事件簿 (創元クライム・クラブ)辛い飴―永見緋太郎の事件簿 (創元クライム・クラブ)
(2008/08)
田中 啓文

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唐島英治クインテットの面々が遭遇した不思議な出来事や謎。テナーサックス奏者・永見緋太郎の鮮やかな名推理は―。ライヴ感溢れる文体が魅力の“日常の謎”的ジャズミステリシリーズ、第二弾。名古屋のライヴハウスに現れたという伝説のブルースマンにまつわる謎、九州地方の島で唐島と永見が出合った風変わりな音楽とのセッションの顛末、“密室”から忽然と消失したグランドピアノの行方、など七編を収録。田中啓文おすすめのジャズレコード、CD情報付。


永見緋太郎シリーズ第二弾である。
アンソロジーで表題作を読んでから、待ちに待ったという感じ。

表題作のほか、「苦い水」 「酸っぱい酒」 「甘い土」 「塩っぱい球」 「渋い夢」 「淡白な毒」

あとがきによると、タイトルに苦労したそうだが、それぞれ「味」がひとひねりされて活かされた物語になっている。民俗学を思わせる「甘い土」は、ジャズをモチーフにした本シリーズにあって、いささか異色であるが、ラストの永見の推理――というか想像――が見事ジャズど真ん中で、嬉しくもあり感心させられた。
空気を読むのが得意とは思えない永見の、その場にいる誰よりも効果を知り尽くしているような謎解きに胸がすく思いでもある。

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この記事に対するコメント

田中さんといえば落語ミステリが有名でしたが、こちらもなかなか趣深かったですね。
シリーズとは知らずまたもや2作目から読んでしまいました。
どちらも人物がとても魅力的で、弱さを強さに変えてしまうような設定がいいです。

  • 投稿者: チョロ
  • 2009/01/15(木) 04:39:40
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落語のシリーズとはまったく違うキャラクターですけれど
「弱さを強さにかえてしまう」というところは、著者の思い入れなのかもしれませんね。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2009/01/15(木) 06:49:28
  • [編集]

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