fc2ブログ

秋期限定栗きんとん事件 上下*米澤穂信

  • 2009/06/25(木) 09:43:25

秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)
(2009/02)
米澤 穂信

商品詳細を見る

あの日の放課後、手紙で呼び出されて以降、ぼくの幸せな高校生活は始まった。学校中を二人で巡った文化祭。夜風がちょっと寒かったクリスマス。お正月には揃って初詣。ぼくに「小さな誤解でやきもち焼いて口げんか」みたいな日が来るとは、実際、まるで思っていなかったのだ。―それなのに、小鳩君は機会があれば彼女そっちのけで謎解きを繰り広げてしまい…シリーズ第三弾。


シリーズ前作『夏期限定トロピカルパフェ事件』のラストで、互恵関係を解消した小鳩くんと小佐内さんである。あれからほぼ一年後の秋、二人は相変わらずそれぞれ別々の高校生活――小鳩くんには吉口さんというガールフレンドができ、小佐内さんには瓜野くんというボーイフレンドができた――を送っているのだった。上巻では、堂島が部長を務める新聞部の周辺での出来事が主に描かれ、小佐内さんの関わりは匂ってくるものの、小鳩くんは未だ傍流という感じである。ラストまでは・・・・・。


秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)
(2009/03/05)
米澤 穂信

商品詳細を見る

ぼくは思わず苦笑する。去年の夏休みに別れたというのに、何だかまた、小佐内さんと向き合っているような気がする。ぼくと小佐内さんの間にあるのが、極上の甘いものをのせた皿か、連続放火事件かという違いはあるけれど…ほんの少しずつ、しかし確実にエスカレートしてゆく連続放火事件に対し、ついに小鳩君は本格的に推理を巡らし始める。小鳩君と小佐内さんの再会はいつ―。


上巻で新聞部の新部長・瓜野高彦が追いはじめた連続放火事件は、下巻でも毎月、学校新聞・月刊船戸に連載し続け、さらに、犯人を現行犯逮捕しようと目論むようになる。
その裏で、小鳩くんは秘かに検証をつづけ、推理を組み立て、一方小佐内さんはこっそり瓜野をバックアップしているように思われたのだったが・・・・・。
小鳩くんと小佐内さんが互恵関係を解消して、それぞれの学生生活を送っていることに、なんとなく物足りなさを感じていた読者としては、わくわくするようなラストである。やはりこのふたりはこうでなければ!
やがて出るだろう「冬期限定~~」に期待が繋がる。

この記事に対するトラックバック

この記事のトラックバックURL

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事に対するコメント

この記事にコメントする

管理者にだけ表示を許可する