FC2ブログ

赤い月、廃駅の上に*有栖川有栖

  • 2009/07/20(月) 13:56:26

赤い月、廃駅の上に (幽BOOKS)赤い月、廃駅の上に (幽BOOKS)
(2009/02/04)
有栖川有栖

商品詳細を見る

有栖川有栖の新境地! 初の幻想怪談集。
作家生活20周年 記念出版 ミステリ作家が描く、初の本格幻想怪談集。
赤い月の光----。それは邪気を招く不吉な月。鬼月が出た夜は、異界への扉が口をあける・・・。
17 歳の引きこもりの青年が、クロスバイクで旅に出た。四日目にある町の廃線跡の駅舎に辿り着き、野宿をする。そこに現れた鉄道忌避伝説を追う30代の鉄ちゃんライターの佐光。空に赤い月が出ているのを見た青年は不気味さを振り払おうとダベり始める。深夜に差しかかるころ、佐光はトイレに行くため駅舎を出る。それを見計らったかのように、赤い月はますますその光を増し・・・。怪談専門誌『幽』に連載された8編に加え、他誌に発表された2編を加えた初の怪談集、堂々刊行。


鉄道にまつわる幻想怪談短編集。
表題作のほか、「夢の国行き列車」 「密林の奥へ」 「テツの百物語」 「貴婦人にハンカチを」 「黒い車掌」 「海原にて」 「シグナルの宵」 「最果ての鉄橋」 「途中下車」

まさに幻想怪談集である。いつもの日常が、どこからかふと逸れて、いつのまにか世界の間に迷い込んでいるような心地にさせられる。背中がぞわりとし、躰の芯が冷たく凍りつくようであるのだが、その中に微かに温かみがあるようにも思われる。
鉄道好きな人はもちろん、そうでない人にも、なにか郷愁のようなものを感じさせてくれる一冊でもある。

この記事に対するトラックバック

この記事のトラックバックURL

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事に対するコメント

この記事にコメントする

管理者にだけ表示を許可する