空からやってきた魚*アーサー・ビナード

  • 2009/09/28(月) 19:57:31

空からやってきた魚空からやってきた魚
(2003/07)
アーサー ビナード

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詩集『釣り上げては』で中原中也賞を受賞した著者の初エッセイ集。物干し竿の売り声を真剣に考える「初めての唄」、鈴虫の鳴き声に耳を澄ませ、その絶妙な間をジャズにたとえる「鈴虫の間、ぼくの六畳間」、日本とアメリカで同じ女性とダブル結婚してしまう「欄外を生きる」、善意から団子虫の落下実験をする「団子虫の落下傘」、日本を訪れた理由を空からやってきた魚になぞらえる表題作「空からやってきた魚」など、ユーモラスなエッセイが52編収められている。


【外国の作家】カテゴリではなく、【ひ】の項目に入れるのが適当か、と悩む作家である。正真正銘アメリカ人なのだが、ときとして日本人よりも日本のあれこれに通じており、興味の幅が広く、しかも深いのである。そして詩人なので、言葉に対する感受性が繊細で柔らかく、新しく知った言葉の受け容れ方が柔軟である。
どのエッセイにも著者の人柄が表れていて、つい頬が緩んでしまうことも多い。日本人にとっても、たくさんの再発見がある一冊である。

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