FC2ブログ

あるキング*伊坂幸太郎

  • 2009/09/30(水) 17:11:03

あるキングあるキング
(2009/08/26)
伊坂 幸太郎

商品詳細を見る

天才が同時代、同空間に存在する時、周りの人間に何をもたらすのか?野球選手になるべく運命づけられたある天才の物語。
山田王求はプロ野球仙醍キングスの熱烈ファンの両親のもとで、生まれた時から野球選手になるべく育てられ、とてつもない才能と力が備わった凄い選手になった。王求の生まれる瞬間から、幼児期、少年期、青年期のそれぞれのストーリーが、王求の周囲の者によって語られる。わくわくしつつ、ちょっぴり痛い、とっておきの物語。『本とも』好評連載に大幅加筆を加えた、今最も注目される作家の最新作!!

ベストセラー作家・伊坂幸太郎さんの最新刊は、いままでの伊坂作品とはひと味もふた味も違う! 『ゴールデンスランバー』や『週末のフール』のようなテイストとは違いますが、ひとりの天才が生みだされていく過程、主人公を取り巻く周囲の人々の困惑と畏れ――読み進めていくうちにどんどん引き込まれていきます。「他の人にこういう小説を書かれたら悔しい」「こういう作品を読みたかった」と伊坂さんご自身がおっしゃるくらい、思いをこめた作品です。新しい伊坂ワールドをお楽しみください!(by編集担当)


作中でキュリー夫人の伝記が引き合いに出されているが、この物語もある意味伝記であるので、主人公の天才野球少年・山田王求(おうく)を客観的に眺める視点で語られている。ただこの物語からは、伝記的な客観性というだけではない語り手のなんらかの思いが感じ取られ、読者は語り手の正体が判らない故に幾分か不安にさせられる。
王求の物語自体は、著者お得意の神様のシナリオ的な天才野球少年がプロ野球選手になる物語という感じで、さほど面白みのあるものとも思えないのだが、そのときどきの王求の、王になると運命づけられている者の達観とも言えるような精神行動は興味深い。
ラストで明かされる思惑あり気な語り手の正体とラストシーンには、輪廻のようなものを感じつつも、王求の人生とはなんだったのだろうというやるせなさも感じたのだった。

V
V

TB
しんちゃんの買い物帳
Roko's Favorite Things
映画な日々。読書な日々。
soramove
じゃじゃままブックレビュー

この記事に対するトラックバック

この記事のトラックバックURL

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

「あるキング」伊坂幸太郎

あるキング(2009/08/26)伊坂 幸太郎商品詳細を見る 仙醍キングスは、地元仙醍市の製菓会社が運営しているプロ野球球団だ。負けて当たり前、連勝...

  • From: しんちゃんの買い物帳 |
  • 2009/10/01(木) 22:09:14

伊坂幸太郎 『あるキング』

あるキング/伊坂 幸太郎 ¥1,260 Amazon.co.jp 天才が同時代、同空間に存在する時、周りの人間に何をもたらすのか?野球選手になるべく運命づけられたある天才の物語。山田王求はプロ野球仙醍キングスの熱烈ファンの両親のもとで、生まれた時から野球選手にな?...

  • From: 映画な日々。読書な日々。 |
  • 2009/10/23(金) 10:07:17

「あるキング」本物の存在を知った時の波紋

「あるキング」★★★ 伊坂幸太郎著、徳間書店 2009年9月25日、1.260円、221ページ                     →  ★映画のブログ★                      どんなブログが人気なのか知りたい← 「野球選手になるべ?...

  • From: soramove |
  • 2009/12/05(土) 22:14:30

あるキング 伊坂幸太郎著。

≪★☆≫ 勝つことが求められていない弱小球団。試合中のファウルボールを避けようとベンチに頭部を強打して後、監督が亡くなった。 同じ時刻、監督のファンであった夫婦の元に一人の男児が生まれた。その名を山田王求。 彼を野球界の王とするために、彼の人生は悲劇を繰?...

  • From: じゃじゃままブックレビュー |
  • 2010/03/12(金) 21:00:02

この記事に対するコメント

ふらっとさん☆こんばんは
異常に見えてしまう彼の日常も、彼にとっては普通のことだったのでしょうね。
野球のことだけを考えて生き抜いていった王求は、きっと幸せだったのだと思います。

  • 投稿者: Roko
  • 2009/10/02(金) 18:32:55
  • [編集]

生まれたときから野球の王になるべく育てられていたのですものね。
王求にとっては、ごく普通のことだったのでしょうね。
別の両親のもとに生まれたとしたら、どんな人生を送ったのか、ちょっと興味もあります。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2009/10/02(金) 18:51:03
  • [編集]

http://ameblo.jp/4rusmasako/

こんにちは。
TBさせていただきました。
なんだかいつもとは違った作風で、不思議な読後感でした。
「王求の人生とはなんだったのだろうというやるせなさ」は私も感じました。あれだけの天才だったのに、全然幸せそうじゃなくて、なんだかかわいそうな感じがしてしまって。本当王求の人生は何だったんでしょうかね。

  • 投稿者: masako
  • 2009/10/23(金) 10:14:46
  • [編集]

王求の人生は、彼にしか歩めないものでした。
凡人には計り知れないし、同じようになりたいとも思わないですね。
淡々と凄まじい一冊でした。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2009/10/23(金) 11:36:56
  • [編集]

王となった者の運命はずっとこの先も続くんでしょうか。
この先も茨の道を歩きながら・・・。王なんだからてっとり早く支配者になれればいいのに、随分とまた険しい道を進むもんですね。

  • 投稿者: じゃじゃまま
  • 2010/03/12(金) 21:03:00
  • [編集]

王なのだからさっさと支配してしまうか
逆にさっさと王なんてやめてしまうか。
どちらにしても王求の生き方よりもずっと楽でしょうね。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2010/03/13(土) 06:29:20
  • [編集]

この記事にコメントする

管理者にだけ表示を許可する