ニサッタ、ニサッタ*乃南アサ

  • 2009/11/23(月) 17:05:32

ニサッタ、ニサッタニサッタ、ニサッタ
(2009/10/21)
乃南 アサ

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最初の会社を勢いで辞め、二番目の会社が突然倒産し、派遣先をたて続けにしくじったときでも、住む場所さえなくすことになるなんて、思ってもみなかった。ネットカフェで夜を過ごすいま、日雇いの賃金では、敷金・礼金の三十万円が、どうしても貯められない。失敗を許さない現代社会でいったん失った「明日」をもう一度取り返すまでの物語。


タイトルの「ニサッタ」は、アイヌ語で「明日」という意味だそうである。
主人公・耕平は、口では地道にやっていきたいなどと言っているが、常に不満を抱え堪え性がなく、不運も重なり職を転々とするような不甲斐ない青年である。半ば過ぎまでは、とてもではないが「ニサッタ」など感じることもできないような状況である。そんな耕平が、ホームレスになる一歩手前までいきながら、なんとか明日の希望を見つけ出すラストは、胸をあたたかくする。エピローグの展開は唐突でもあるが、希望の端っこを掴まえるときというのはこんなものなのかもしれない。東京の新聞販売店時代の後輩であり、耕平を追うように知床にやってきた杏菜とのかかわりも、あたたかい気持ちにさせてくれる。




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ニサッタ、ニサッタ 乃南アサ著。

≪★★★≫ どん詰まりでやる気のない青年の、明日への一歩を踏み出すまでの成長物語。 就職した会社も上司が気に入らないと言って辞めたのが、そもそもの始まりだったのか。 北海道から上京し、大学卒業後就職しても続かない。やっと見つけた会社も夜逃げされ、途方に暮?...

  • From: じゃじゃままブックレビュー |
  • 2010/05/02(日) 22:11:54

この記事に対するコメント

主人公がいったいどこまでどん底にいってしまうのか、いつやる気を出してくれるのか、ハラハラしてました。(苦笑)
東京に行ってしまった父親、残された祖母や母親を思うと、やり切れないですね。
だから耕平には、知床で頑張ってもらいたいです。

  • 投稿者: じゃじゃまま
  • 2010/05/02(日) 22:16:15
  • [編集]

前半は、「ニサッタ」とは正反対のお話でしたね。
いつ負の連鎖を断ち切ってくれるのかと、祈るような気持ちにもなりました。
ラストの光は明るくて、もうどん底には戻ってくるなよ、と声をかけたくなりました。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2010/05/03(月) 06:20:11
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