左手に告げるなかれ*渡辺容子

  • 2010/01/16(土) 16:48:41

左手に告げるなかれ左手に告げるなかれ
(1996/09)
渡辺 容子

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スーパーの万引捕捉に賭ける女性保安士が巻き込まれた殺人事件!不倫相手の妻が殺され、容疑者リストに「私」の名が…。右腕の傷にかけられた疑惑は、みずからの手で払いのけなければならない。第42回江戸川乱歩賞受賞作。


  

  第一章  氷のバラ
  第二章  不審者
  第三章  生贄
  第四章  誘い水
  第五章  審判


警備会社の万引きジーメンである八木薔子は、かつての不倫相手の妻が殺害された事件で刑事の訪問を受けた。容疑を晴らすためには、自分で真犯人を見つけるほかないと思った薔子は、休憩時間に自分なりの捜査を始めたのだが、本来の仕事に集中できず、検挙率がガクッと落ちた。薔子のボスである坂東指令長は、そんな薔子を事件現場に近い店に配置転換させ、捜査に便宜を計ってくれるのだった。この坂東指令長が、仕事の上でも人間的にもカッコイイ女性なのである。このまま万引きジーメン物語を読み続けたいと思わせるほどである。本筋の事件は、別物と思われていた事件との思わぬ関連も明らかになり、大事になりそうな予感を孕んでくるが、最終章ではあっけなく様相を変える。
薔子の捜査にはできすぎ感が否めないし、どんでん返しというほどの醍醐味には欠けるように思うが、物事の見え方が、先入観によって変わるものだということはよくわかった。

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