星降る楽園でおやすみ*青井夏海

  • 2010/02/24(水) 14:00:27

星降る楽園でおやすみ星降る楽園でおやすみ
(2006/08)
青井 夏海

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無認可保育室に二人組の男が籠城、五人の子どもが人質に。身代金はひとり五百万円という微妙な額だった。身内に犯人を手引きした人物がいる?疑心暗鬼の園長。そして人質家族の人間模様。


無認可保育園・アイリスキッズホーム。経済に余裕がある人が高い保育量を払って利用するのだろう。普段なら、園児の親同士でさえ深い交流などなく、互いのことをそう思っている。園児と職員を人質に取った籠城事件が起こって初めて、それぞれの家庭の事情が明らかにされていくに連れ、それぞれが抱えている問題が表に出てくるのが興味深い。そして、園長の早紀は、身内に内通者がいるのでは、と疑う。彼女の思考を追うのもスリリングであり、いちいち納得させられてしまう。事件は、思わぬ決着を見るが、決して解決されたとは言えないのである。人質に取られた園児たちそれぞれの家庭では、建前が崩れて本音が露わになり、悲喜こもごもといった様相である。救いは、誰も死ななかったこと。そして、園長の早紀と、姪の淑子の間の壁が取り払われたことだろう。

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