彼女らは雪の迷宮に*芦辺拓

  • 2010/04/17(土) 19:40:39

彼女らは雪の迷宮に彼女らは雪の迷宮に
(2008/10/23)
芦辺拓

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このホテル、なにかがおかしい招待客が消えていく……
雪深い山間の一軒のホテルで女たちに狂気が忍び寄る。本格ミステリの名手が仕掛ける壮大なトリック――


  既視感のあるプロローグ
  第一章  ある都市の屋根の下で
  第二章  招かれた彼女たち・招かれざる彼女
  第三章  七番目の客または新島ともかの憂鬱
  第四章  6+1イコールやっぱり6
  第五章  消えゆく宿泊客と増えゆく訪問者
  第六章  新島ともかの出現もしくは消失
  第七章  彼らは雪の迷宮へ
  第八章  彼女らは雪の迷宮に
  あとがき――あるいは好事家のためのノート


松尾たいこ氏の装画を見て、物語の世界にはいった。読み終えたときには、装画にまったく別の世界が見えた。物語自体も同様である。プロローグで描かれた切迫した事態が、読者に否応なくこれから起こることを想わせ、緊張を強いる。そして、閉ざされた雪の山荘では予想通りの展開が待っているのである。だが、最終章でデジャヴのように描かれる場面は、プロローグのそれと同じ場面であっても、まったく別の見られ方をすることになるのである。なんと大掛かりなトリックだろう。弁護士でありながら、探偵役で登場する森江春策と、雪の山荘の招待客のひとりになった秘書の新島ともかの関係、そして森江の飼い犬、ゴールデンレトリバーの金獅子の陰ながらの活躍も興味深い。

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