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すばらしい日々*本田瑞穂

  • 2004/06/19(土) 08:27:49

☆☆☆☆☆

本田瑞穂さんの第一歌集。

何度も何度も読んでいます。
胸が痛くてパタッとページを閉じては また開いたりしています。
正しい短歌の読み方はわからないので 素人の私なりの感じ方で読ませていただいています。なので 感想 まったく的外れかもしれません。
と 先に謝ってしまいます。


まず最初に感じたのは「明るさ」でした。
それも 自然の光の明るさではなくて 人工的な――喩えるならばショーケースの中のような――白い明るさ。
煌々とした明るさが却って暗さを際立たせている、という風な痛みのようなものを感じました。
さまざまな現実の中に身を置きながら それらのどれからも遠い所にいて 時には白い明るさのショーケースの中から闇に目を凝らし、またある時には闇の中から硬質の明るさを見つめている。そんな姿が思い浮かびました。
淋しさを硬質の光の下に置いて突き放しているという感じ。

好きな歌 たくさんありすぎて どれを引こうか迷います。


 あたたかい日ざしが影をつくりだす手をつなぐのに必要な距離

 まだ起きていたんだねって見つかった月のいちばん高いじかんに

 まるみえのまま暮れていくファミレスのなかのひとりに訊いてみたくて

 ゆっくりと歩いた春の一日のこと持ちかえた左手に湧く

 絵葉書をポストにそっと落とすとき闇が一枚分だけ浮かぶ

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