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マノロブラニクには早すぎる*永井するみ

  • 2010/08/01(日) 08:24:21

マノロブラニクには早すぎるマノロブラニクには早すぎる
(2009/10)
永井 するみ

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華やかに見えるファッション誌の世界。その裏側には女のプライドがせめぎ合い、ゴシップがあふれていた。厳しい現場の中で、自分の居場所を見失っていた世里。しかし、彼女の前に現れた中学生・太一との出会いによって、少しずつ自分らしさを取り戻していく―。


自分の希望とは大きく異なるファッション誌の編集部に配属された世里(より)。ファッションには興味もなく、いつも機能性重視の服装をしている世里だったが、松田編集長の靴には目を惹かれていた。それがマノロブラニクの靴だった。昨年末に亡くなった写真家・二之宮伸一の息子太一が、世里を父の不倫相手と勘違いしたのがきっかけで、編集部にいるらしい二之宮の相手を探すべく世里はあれこれと調べはじめる。同時に任された読者モデルの企画が軌道に乗りはじめ、忙しく動き回ることになる。太一との出会いによって少しずつ変化する世里自身のスタンスと、そのことによって期せずして近づいていく二之宮の死の真相にページを捲る手が止まらなくなる。鍵になるものが靴であるというのが珍しく興味深く、まさにこの物語にピッタリだと思える一冊である。

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この記事に対するコメント

永井さんの小説は、いつも神経質すぎるくらい緻密で、それでいて全体の構成は崩れないという二律背反に、心震えます
ミステリアスでありながら、舞台や設定については徹底的に調べ、話の破たんがないのも特徴です
ただ、もう少し力を抜いてもいいな、と思うこともありますが…贅沢ですね

  • 投稿者: チョロ
  • 2010/08/02(月) 18:38:12
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ほんとうに破綻がないですね。
本作も、結果それ自体は早いうちから想像できてしまうものでしたけれど、そこへいきつくまでのミステリアスさは並ではありませんでした。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2010/08/02(月) 19:07:50
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