フリン*椰月美智子

  • 2010/08/29(日) 17:28:32

フリンフリン
(2010/06/01)
椰月 美智子

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火遊び、裏切り、そして道ならぬ恋――。結婚後の恋はいけないことなの?『しずかな日々』『るり姉』の著者が、現代のさまざまな不倫の情景を描く、新境地の反道徳小説!


葵さんの恋  シニガミ  最後の恋  年下の男の子  魔法がとけた夜  二人三脚


リバーサイドマンションの住人であるということをキーにした連作フリン物語であり、全編を通してひとつの物語でもあるように思えわれる。
たった二十一戸・七十三人のなかに普通はこれほど濃くは起こらないだろうと思われる気持ちの行き違いが起こり、道ならぬ恋模様が描かれる。陥り方も育ち方も、そして終わり方もさまざまだが、胸を張ってしあわせを宣言できる恋はひとつもない。陰で泣く人がいるかぎり、それはあってはいけないことなのだとも思う。だが、登場人物たちはみな一様に他人のことを思いやれるやさしさをも持っていて、物語全体の雰囲気はやさしいものになっている。フリンに開き直っていないからかな、と思ったりもする。

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