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マリアビートル*伊坂幸太郎

  • 2010/11/04(木) 19:09:30

マリアビートルマリアビートル
(2010/09/23)
伊坂 幸太郎

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元殺し屋の「木村」は、幼い息子に重傷を負わせた相手に復讐するため、東京発盛岡行きの東北新幹線“はやて”に乗り込む。狡猾な中学生「王子」。腕利きの二人組「蜜柑」&「檸檬」。ツキのない殺し屋「七尾」。彼らもそれぞれの思惑のもとに同じ新幹線に乗り込み―物騒な奴らが再びやって来た。『グラスホッパー』に続く、殺し屋たちの狂想曲。3年ぶりの書き下ろし長編。


『グラスホッパー』の続編なので、人が人を殺める場面がこれでもかと出てくる。しかも、登場人物のほとんどがプロの殺し屋なので、ほとんど音もたてず躊躇もせずにあっけないほど淡々と命が奪われていく。それには慣れることがなく、気は塞がれるが、別の仕事を請け負っている(と思っている)業者同士の駆け引きには興味を覚える。そして無邪気な中学生を装う王子の存在の(木村の言葉を借りれば)臭さには胸が悪くなる。新幹線が盛岡についたときに姿を消した木村夫妻と王子。その行方は想像するしかないが、王子にとってはおそらく屈辱的な日々の始まりになるのだろう。それにしても、こんな新幹線には絶対に乗り合わせたくないものである。




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じゃじゃままブックレビュー

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マリアビートル 伊坂幸太郎著。

≪★★★☆≫ 東京駅から盛岡まで行く新幹線<はやて>。それぞれが様々な事情を抱え<はやて>に乗り込む。そこで巻き起こる数々の事件。 ごちゃごちゃに絡まってるように見えた糸が、端と端を引っ張ってみたら、するすると一本の糸になるように…

  • From: じゃじゃままブックレビュー |
  • 2011/08/10(水) 11:20:18

この記事に対するコメント

続編なんですね!
知りませんでした。ってことは誰が出てくるんだろう。今回檸檬と蜜柑はいなくなってしまったし、記憶が新しいうちに読んだほうがいいですね。
私は木村父が好きですけどね。王子には屈辱的な日々が続いてくれてるのか、それとも海に浮かんでたのが王子なのか。
木村父の決して王子に騙されない大人加減がいいですね。

  • 投稿者: じゃじゃまま
  • 2011/08/10(水) 11:26:45
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王子にはぜひ逃れられない屈辱的な日々を過ごしてもらいたいです。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2011/08/10(水) 12:53:28
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で、木村父に鍛えられ、新たな伝説の殺し屋誕生したりして!?(爆)

  • 投稿者: じゃじゃまま
  • 2011/08/10(水) 15:04:17
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ぅぅ…、ありそうで怖いです。
底意地の悪い殺し屋になりそう。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2011/08/10(水) 16:25:38
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