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和菓子のアン*坂木司

  • 2010/11/18(木) 19:41:15

和菓子のアン和菓子のアン
(2010/04/20)
坂木 司

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やりたいことがわからず、進路を決めないまま高校を卒業した梅本杏子は、「このままじゃニートだ!」と一念発起。デパ地下の和菓子屋で働きはじめた。プロフェッショナルだけど個性的な同僚と、歴史と遊び心に満ちた和菓子に囲まれ、お客さんの謎めいた言動に振り回される、忙しくも心温まる日々。あなたも、しぶ~い日本茶と一緒にいかがですか。


表題作のほか、「一年に一度のデート」 「萩と牡丹」 「甘露家」 「辻占の行方」

甘い香りが漂ってきそうな日常の謎の物語である。デパ地下和菓子店・みつ屋でアルバイトをすることになったアンちゃんこと梅本杏子が主役である。みつ屋のメンバーは、中身はオッサンかと思わせる椿店長に外見はイケメンなのに中身は乙女の菓子職人を目指す立花さん、アルバイトの先輩で元ヤンキーの桜井さんという個性的な面々だが、それぞれから学ぶことは多い杏子である。お店にやってくるお客さんの様子から、その抱える問題や悩みを推し量り、解きほぐしてしまう椿店長の細かい観察眼はお見事である。杏子も気づいたことを口にすることで、謎解きに一役買ったりもするようになる。みつ屋の面々のプロフェッショナルぶりとあたたかさが、登場する和菓子と共にほっと和ませてくれる一冊である。表紙のおまんじゅうを食べられないのが残念である。




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じゃじゃままブックレビュー

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和菓子のアン 坂木司著。

《★★★》 デパ地下の和菓子店「みつ屋」で働き始めた梅本杏子(通称アンちゃん)は、ちょっぴり(?)太めの十八歳。プロフェッショナルだけど個性的すぎる店長や同僚に囲まれる日々の中、歴史と遊び心に満ちた和菓子の奥深い魅力に目覚めていく。謎めいたお客さんたちの言動…

  • From: じゃじゃままブックレビュー |
  • 2014/03/08(土) 11:16:09

この記事に対するコメント

いい話でしたねぇ。坂木さんのうまさにはますます磨きがかかっているようです。
今回は、この主人公アンちゃんと店長や立花さんの造形と人間関係が、特に良かったような気がします。

  • 投稿者: チョロ
  • 2010/11/20(土) 06:11:14
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坂木さんは安心して読めますね。
どの作品もそうだけれど、謎解きのその後まできちんと考えられていて、その場限りではないやさしさが感じられます。
キャラ内ギャップ、愉しかったです。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2010/11/20(土) 06:25:24
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今頃なんですが、初坂木さんです。ずっと読みたい本リストに入っていて、ようやく順番が回ってきました。(笑)
読みやすいですね。そして、絶対に和菓子買って帰ろうって決意しますよね。なんだか苺大福と、道明寺が食べたくなりました。あと、水ようかんも。

  • 投稿者: じゃじゃまま
  • 2014/03/08(土) 11:18:45
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表紙からしてすでにおいしそうですものね。^^♪
坂木さんの作品は、恐ろしげではないミステリなので、大好きです。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2014/03/08(土) 13:50:22
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