窓の外は向日葵の畑*樋口有介

  • 2010/12/05(日) 16:53:57

窓の外は向日葵の畑窓の外は向日葵の畑
(2010/07)
樋口 有介

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青葉樹(あおばしげる)は東京の下町にある松華学園高校の二年生。幼馴染の真夏にバカにされながらも、江戸文化研究会に所属している。その部長である高原明日奈と副部長の佐々木信幸が、夏休み、相次いで失踪した。それを聞いて乗り出してきたのが作家志望の元刑事である樹の父親。どうも、息子のクラブの事件以上に、顧問の美人教師・若宮先生に興味があるらしいのだが…。『ぼくと、ぼくらの夏』の著者が原点に帰って描き上げた、青春ミステリの新たなる名作。


シゲルと父の視点で交互に語られる物語。単なる青春物語ではなく、登場人物それぞれがさまざまな複雑な事情を抱え、偶然と見せかけた必然によって導かれ絡め取られてしまったような一連の事件である。探偵役であるシゲルとその父にも屈託があり、ものごとを斜めに見る癖がついているように見えるのは彼らにとっては不幸なことなのかもしれない、と思ったりもするがどうなのだろう。向日葵などという思い切り明るいタイトルの割には屈託の多い一冊であるが、それがまたたまらなく魅力的でもある。

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