ベッドの下のNADA*井上荒野

  • 2011/01/02(日) 17:02:31

ベッドの下のNADAベッドの下のNADA
(2010/12)
井上 荒野

商品詳細を見る

あなたは、夫(あるいは妻)の子供時代をしっていますか?夜の沈黙、昼の饒舌―追憶と現在。愛情と嘘。今日も“coffee NADA”には常連客が集まってくる。


「だんまり虫」 「ばかぼん」 「おもいあい」 「交換日記」 「おしっこ団」 「タナベ空」

coffee shop NADAのオーナー夫妻(とNADAに集まる常連客)の物語である。夫妻の住まいは店の上にある。家ではほとんど話すことはないが、店では仲睦まじそうにやっている。妻と夫それぞれの子ども時代のエピソードを交えながら、物語は読者に現在を見せている。表面的な平穏さとは裏腹に、どこを切り取っても不穏さが滲んでいる。だがそれぞれが何某かの不穏を隠し持っているがゆえに平穏に日々を送れているようにも思われる。不穏なのになぜか安心できるような不思議な心地の一冊である。

この記事に対するトラックバック

この記事のトラックバックURL

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事に対するコメント

この記事にコメントする

管理者にだけ表示を許可する