ハブテトル ハブテトラン*中島京子

  • 2011/04/04(月) 19:09:25

ハブテトル ハブテトランハブテトル ハブテトラン
(2008/12)
中島 京子

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広島県・松永を舞台に、はずむような備後弁でつづられた物語。


タイトルは呪文かなにかかと思ったら、【「ハブテトル」とは備後弁で「すねている、むくれている」という意味。「ハブテトラン」は否定形。】とのことである。
東京の小学校で居心地の悪い思いをし、ストレスから体調を崩したダイスケは、二学期をママの両親が住む松永で過ごすことになる。その二学期の物語である。やわらかで大らかな備後弁が松永の年中行事や級友たちとのやりとりすべてを包み込んで、読者をものんびりとした気持ちにしてくれる。辛いものを抱えたダイスケだが、松永の暮らしに否応なく巻き込まれていくうちに、少しずつ自分を取り戻し、強くもなったように見える。三学期、東京に戻ってからのことは描かれていないが、きっと一学期よりも上手くやれることだろう。備後弁のリズムと懸命に漕ぐ自転車が切る風が心地好い一冊である。

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