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佳代のキッチン*原宏一

  • 2011/05/24(火) 17:02:17

佳代のキッチン佳代のキッチン
(2010/12/01)
原 宏一

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失踪した両親を捜すため、お客さんが持ってくる食材で料理を作る「移動調理屋」を始めた佳代。キッチンワゴンで両親ゆかりの地を巡るうちに、一風変わった注文や、ちょっとした事件も舞い込んで…。すべての答えは美味しい料理の中にある?そして謎だらけの両親の行方とは。風味絶佳なロードノベル。美味しいハートフル・ミステリー。


佳代は三十歳になった。中学卒業直前に両親が突然いなくなり、その後軽ワゴンを厨房車に改装して移動調理屋――お客さんが持ち込んだ食材で注文の料理を作る。一食五百円――「佳代のキッチン」をはじめたのだった。サイドミラーに『いかようにも調理します』という札を下げたら開店である。両親に縁がありそうな土地を巡って若かりしころの写真を見せて聞き込みをしながらの暮らしである。それぞれの土地のお客さんの持ち込む食材で作る料理の丁寧でおいしそうなこと。思わずお腹が鳴りそうである。また、土地土地で出会った人たちの抱えるあれこれに巻き込まれたり、両親の意外な軌跡を知ることができたり、東京で新聞記者をしている弟の和馬との電話で元気を回復したり。佳代と一緒にあれこれ考えながら読んでしまうのだった。そして、少しずつ両親に近づいていくにつれ、佳代と一緒にどきどきするのだが、その両親は……。いつかどこかで佳代のキッチンを見かけたら、ぜひなにか注文したい、と待ちわびる心地の一冊である。

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