深泥丘奇談・続*綾辻行人

  • 2011/06/02(木) 16:55:44

深泥丘奇談・続 (幽ブックス)深泥丘奇談・続 (幽ブックス)
(2011/03/18)
綾辻 行人

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怪談専門誌『幽』創刊以来圧倒的な人気を誇る新本格の旗手・綾辻行人による連作怪談、待望の第二集。作者の分身とおぼしき小説家の日常の風景がぐにゃりと歪みはじめる前作に引き続き、作中世界の変容に拍車がかかる。
歪んでゆく世界を表現した、ブックデザイン界の鬼才・祖父江愼氏による話題沸騰の「表紙の裏表がひっくり返った」装幀には、さらにどんな仕掛けがほどこされるのか? 主人公の住む「深泥丘(みどろがおか)」の全貌は明かされるのか? 目眩(めまい)? 揺れているのは自分なのか世界なのか。人間の存在が根底から揺さぶられる、哲学的な問と奇妙な味わいをたたえた挑発的連作集。


「鈴」 「コネコメガニ」 「狂い桜」 「心の闇」 「ホはホラー映画のホ」 「深泥丘三地蔵」 「ソウ」 「切断」 「夜蠢く」 「ラジオ塔」

著者を思わせる主人公のように、目眩がしそうな物語の数々である。主人公自身の記憶も曖昧であり、ときにはほんとうの夢であり、またときには白昼夢のごときであり、現実と思しきときであってさえ一筋縄ではいかぬ歪みのただなかに在る心地なのである。おどろおどろしいながらもその向こうにまだなにか語られていないことがあって、あと一歩何かきっかけさえあればはっきりその姿が浮かび上がってくるのではないかというような、期待をこめた怖いもの見たさの気分にさせられもする一冊である。

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