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サウダージ*垣根涼介

  • 2011/06/19(日) 14:25:23

サウダージサウダージ
(2004/08/05)
垣根 涼介

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故郷を忘れ、過去を消した。誰にも打ち明けなかった。かつての仕事仲間からも追放された。一人になった。そんなときに出会った。コロンビアから来た金髪の出稼ぎ売春婦、DD。わがままで、金に汚い。道ばたに十円でも落ちているとすぐに拾おうとする。気分屋で、アタマも悪い。どうしようもない。そんな女に、何故かおれは惹かれてゆく。引き摺られてゆく。大薮春彦賞、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞の三冠に輝く気鋭が放つクライム・ノヴェルの金字塔。


ヒートアイランドシリーズ三作目。柿沢・桃井・アキというよりも、柿沢のかつての仲間――束の間で追放されたが――関根(耕一)が主役の物語である。前半は耕一の生い立ちのせいにしたひねくれた自堕落振りにうんざりし、読み進むのが苦痛だったが、後半その耕一に持ちかけられた仕事に関わる場面になってくると次第に面白さが増してくる。アキに訪れた人を愛する人間らしい揺れと柿沢の相変わらずぶれのない冷酷無非との対比もなかなかいい。耕一がDDとの関係にどう決着をつけるのか、アキが和子とどんな関係を築こうとするのか、そして仕事に対する姿勢にどう影響するのか、興味深い点も多い。耕一が障害になりそうな予感は初めからあり、まったく否定はできないが、予想に反して見せられた男気にはいささか彼を見直しもした。それにしてもやはり報われない生業であることだ、と思わされる一冊である。




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じゃじゃままブックレビュー

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サウダージ 垣根涼介著。

≪★★★≫ ほ~、なるほど。 私がこの間読んだ本の続編は存在していたわけね。 アキのその後。桃井と柿沢も健在だった。折田のおっさんもちょこっと出てきてお元気そうでなにより。 ちょっと寂しかったのはカオルがまったく出てこなかった。この先カオルのその後を書い…

  • From: じゃじゃままブックレビュー |
  • 2011/06/27(月) 13:02:47

この記事に対するコメント

この作品は、なんだかげんなりした記憶があります。
ふらっとさんのうんざりした気持ちと同じだったんでしょうね。

  • 投稿者: じゃじゃまま
  • 2011/06/27(月) 13:04:38
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前半はほんとうに疲れました。(´~`;

  • 投稿者: ふらっと
  • 2011/06/27(月) 13:23:40
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