空飛ぶタイヤ*池井戸潤

  • 2011/08/27(土) 16:53:54

空飛ぶタイヤ空飛ぶタイヤ
(2006/09/15)
池井戸 潤

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トレーラーの走行中に外れたタイヤは凶器と化し、通りがかりの母子を襲った。タイヤが飛んだ原因は「整備不良」なのか、それとも…。自動車会社、銀行、警察、週刊誌記者、被害者の家族…事故に関わった人それぞれの思惑と苦悩。そして「容疑者」と目された運送会社の社長が、家族・仲間とともにたったひとつの事故の真相に迫る、果てなき試練と格闘の数か月。


物語の中では、空飛ぶタイヤなどというどこかメルヘンチックなタイトルからは想像できない壮絶な日々が繰り広げられていた。ホープグループ傘下の自動車会社・ホープ自動車製のトレーラーが事故を起こした。突然タイヤが外れ歩行者の母子を襲い、母は命を落としたのである。物語はここからはじまるのだが、実はこれはほんとうの意味のはじまりではなかったのだということが追々判ってくる。大手企業の傲慢さや保身にかける見当違いの熱意、弱小企業を客とも思わぬ不遜な態度、などなど、はらわたが煮えくり返る思いである。加害者にされた赤松運送の社長・赤松の心意気と社員たちの後押しがなかったら、ホープ自動車になんの制裁も加えられなかったのかと思うと、赤松社長を抱きしめたくすらなる。だが、逮捕された幹部たちも反省しているようには見えず、結局会社の体質は変わっていないように見えるのが腹立たしい。翻って、ラストの朗報は赤松運送の行く手を暗示しているようで嬉しい限りである。面白すぎる一冊である。




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じゃじゃままブックレビュー

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空飛ぶタイヤ 池井戸潤著。

≪★★★★★≫ 読み応え充分! 死亡事故を起こした運送会社、真相を究明するために経営の危機にさらされながら財閥系大手企業を相手に闘いを挑む。 大手自動車会社のリコール隠し?その内部でも、暴こうとするもの、妨害をするもの。 そして、そのグループ企業である銀行…

  • From: じゃじゃままブックレビュー |
  • 2011/08/31(水) 22:27:23

この記事に対するコメント

本当はこの作品で賞獲ってもおかしくないくらいの力作でした。
池井戸さんの作品はずっと読んでましたけど、この作品は私の中では№1ですね。
そしてそれは今でも変わりません。大手企業との闘いだけではなく、母娘愛、父娘愛、いろいろなことを感じさせてくれた傑作です。

  • 投稿者: じゃじゃまま
  • 2011/08/31(水) 22:32:20
  • [編集]

わたしはまだ初心者ですけれど
これは面白すぎました。
いろんな要素が盛り込まれているのにぎゅうぎゅう詰めではないのですよね。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2011/09/01(木) 06:40:32
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