並木印象*石田千

  • 2011/09/08(木) 17:09:59

並木印象並木印象
(2011/04/26)
石田 千

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帰りそびれた春の夜、戻らない夏の時間、校庭で膝を抱えていた秋……思い出の背景にはいつも並木がいてくれた。さくら、けやき、いちょう……季節ごとに想起する20篇の物語。


1 さくら けやき すずかけ いちょう まつ とち ふう やなぎ
2 ヒマラヤスギ メタセコイヤ こぶし はなみずき とねりこ 白樺 フェニックス えんじゅ さるすべり しいのき きんもくせい くすのき

さまざまな時、さまざまな場所、ときどきに高く低く心持ちを抱いて並木道を歩く。一本一本の木に心を止め、木肌に触れて、そのときそのときの自らのありように想いを馳せる。
わたしの勝手な印象だが、著者は自分ルールをしっかりと持っていらっしゃるように思う。控えめながら芯のしっかりした女の人なのだろうと想像する。それでいていつもどこかに心細さを感じさせられるのだが、今作ではその心細さが際立っているように思われる。体調の不安のせいかもしれない。お節介とは判りつつ、木肌にそっと手のひらを当てるようにそばにいてあげたいと思ってしまう。ところどころで著者の振れ幅に共鳴して泣いてしまうような一冊である。

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