涅槃の雪*西條奈加

  • 2011/10/25(火) 17:18:41

涅槃の雪涅槃の雪
(2011/09/17)
西條奈加

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新任の北町奉行・遠山景元の信頼厚い吟味方与力・高安門佑は、ある事件をきっかけに、お卯乃という元女郎を屋敷に引き取ることになる。口のきき方も知らず家事もできないお卯乃だが、話し相手としては悪くない。そう思いはじめた矢先、天保の改革が発布され、江戸の世情は一変した。遠山は南町奉行・矢部定謙とともに、改革を主導する老中首座・水野忠邦と対立する。そんな両奉行と門佑たちの前に、冷酷非情と恐れられる目付・鳥居耀蔵が立ちふさがった。厳しい締め付けに生気を奪われた江戸、そして、門佑とお卯乃の行く末は―。改革の嵐が吹き荒れるなか、お上の苛烈な締め付けに立ち向かう気骨ある与力の姿を通じて、市井の人々の意地と気概をいきいきと描き上げた傑作。


ご存知遠山の金さんに仕える吟味方与力・高安門佑(通称・鷹門)が主人公の江戸物語である。南北奉行所の関わりや無理難題を次々と吹っかける老中・水野忠邦との駆け引きは、気を揉み苛々させられながらも興味深い。そしてわけあって面倒をみることになったお卯乃と門佑の成り行きからも目が離せない。おしまい近くになって、きついばかりと思っていた門佑の出戻りの姉・園江の粋な計らいに、思わず胸が熱くなったのだった。江戸を堪能できる一冊。

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