ドルチェ*誉田哲也

  • 2011/11/30(水) 18:31:19

ドルチェドルチェ
(2011/10)
誉田 哲也

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彼女が捜査一課に戻らない理由。それは、人が殺されて始まる捜査より、誰かが死ぬ前の事件に係わりたいから。誰かが生きていてくれることが喜びだから。警視庁本部への復帰の誘いを断り続け、所轄を渡って十年が過ぎた。組織内でも人生でも、なぜか少しだけ脇道を歩いてしまう女刑事・魚住久江が主人公の全6編。


表題作のほか、「袋の金魚」 「バスストップ」 「誰かのために」 「ブルードパラサイト」 「愛したのが百年目」

魚住久江、42歳、独身。禁煙は続かない。捜査一課からの復帰の誘いを断り続けるには理由があるが、ことさらだれかに伝えたことはない。誰かが死ぬのを未然に防ぎたいという思いが、捜査のやり方にも垣間見える。被害者の立場に立ち、加害者の立場にも立ち、家族の心情も慮る。そこから真実が見えてくることもあるのである。決して華々しい存在ではないが、そんな風に事件の当事者たちに寄り添いながら、きっちり解決してみせるのである。なかなか魅力的なキャラクターである。シリーズ化されるのだろうか。ぜひ次も読んでみたいと思わされる一冊である。

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