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極北ラプソディ*海堂尊

  • 2012/02/11(土) 16:49:39

極北ラプソディ極北ラプソディ
(2011/12/07)
海堂 尊

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『極北クレイマー』につぐ、週刊朝日連載の迫力満点の第2弾。崩壊した地域医療に未来はあるのか?「夕張希望の杜」の医師である村上智彦氏は朝日文庫判『極北クレイマー』の解説で、「ここで起こった事は将来の日本全体の縮図である」と書いた。
『極北ラプソディ』は閉鎖の危機にある極北市民病院に、赤字建て直しのために世良院長がやって来たところから始まる。彼は再生のために、訪問介護の拡充、人員削減、投薬抑制をかかげた。
また世良院長は雪見市の極北救命救急センターに外科医・今中をレンタル移籍した。瀕死の地域医療でもっとも厳しい局面にたつ救急医療。速水センター長の指示をあおぐことになった。移籍から3日目には、速水が指揮をとる「将軍の日」で、入れ替わり立ち替わり救急患者が訪れる一日になった。文字通りの救急医療の修羅場に遭遇する今中。
一方、極北救命救急センター長の桃倉は息子が出場したスキー大会を見学していたが、雪崩に巻き込まれ、命が危険な状態に。速水はドクターヘリの出動を宣言した。医療と行政の根深い対立をえがき、地域医療の未来を探る渾身のメディカル・エンターテイメント。
目次・ 第一部極北の架橋 1章通り過ぎるサイレン 2章テレビ先生の三つの宣言 3章赤鼻課長の訪問 4章世界は孤立していない 5章古巣探訪 6章極北市を治療しましょう 7章市長懇談会 8章監察医務院の闇 9章救急車の静寂……第二部雪見の夏空 第三部光のヘリポート 第四部オホーツクの真珠


破綻した極北市と隣の健全な雪見市を舞台に繰り広げられる医療現場再生への取り組みの物語。再生へ向けてもがく医療現場と行政の埋められない溝が読んでいるだけでもどかしい。だが、自分の領域で力を尽くしている姿は、それが脚光を浴びるか浴びないかに関係なく輝いて見え、胸を打たれる。世良しかり、速水しかり、そのほかの登場人物たちもみなそれぞれの力を尽くしていてカッコイイのである。そして、科学の最先端の医療現場であっても、全力で心を傾けていれば神は降りてくるのだ、と信じられる。手に汗握り、胸を熱くし、ほろりとさせられる一冊である。ラストの速水は少しばかり切なかったが。




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じゅずじの旦那

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【極北ラプソディ】(海堂尊)を読了!

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  • From: じゅずじの旦那 |
  • 2012/03/07(水) 10:42:42

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