きなりの雲*石田千

  • 2012/02/22(水) 17:04:34

きなりの雲きなりの雲
(2012/02/01)
石田 千

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古びたアパートの住人たち。編みもの教室に通う仲間たち。大切にしていた恋を失くし、すさんだ気持ちから、ようやく顔を上げたとき、もっと、大切なものが見つかった。傷ついた心だけが見えるほんとうの景色。愛おしい人たちとのかけがえのない日々を描き、「群像」発表時から話題を集める著者初の長篇小説。第146回芥川賞候補作。


傷心のあまり体調を崩し、殻の内側に篭もるように過ごした日々から、少しずつ外に目を向けられるようになり、人の暖かさや縁の不思議、すくすくと育つ植物の生命力に助けられ見守られて、生きることを取り戻してゆく物語である。アパートの管理人や住人、編み物教室の生徒たちなどの想いに触れ、幾度も熱いものがこみあげてくる。人はひとりきりでは生きられない、そして、助けを求めるのは忌むべきことでもなんでもないのだと、あたたかさと共に思わせてくれる一冊である。

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