FC2ブログ

金米糖の降るところ*江國香織

  • 2012/02/25(土) 17:08:23

金米糖の降るところ金米糖の降るところ
(2011/09/28)
江國 香織

商品詳細を見る

ブエノスアイレス近郊の日系人の町で育った佐和子とミカエラの姉妹は、少女の頃からボーイフレンドを“共有すること”をルールにしていた。留学のため来日したふたりだったが、誰からも好かれる笑顔の男・達哉に好意を抱く。しかし達哉は佐和子との交際を望み、彼女は初めて姉妹のルールを破り、日本で達哉と結婚。ミカエラは新しい命を宿してアルゼンチンに帰国する。20年後、佐和子は突然、達哉に離婚届を残して、不倫の恋人とともにブエノスアイレスに戻る。一方、妹のミカエラは多感な娘に成長したアジェレンと暮らしていたが、達哉が佐和子を追いかけ、アルゼンチンにやってくると…。東京とアルゼンチン・ブエノスアイレス、華麗なるスケールで描く恋愛小説。


日本とアルゼンチンの首都ブエノスアイレスを舞台にした恋愛物語である。日本だけでは成り立たなかっただろうし、ブエノスアイレスだけでもまたこの物語にはならなかっただろうと思われる。場の力と、血ではなく育ちの及ぼす影響力のようなものも滲み出てくる。いくつかの恋愛が出てくるが、どれもまっすぐなものであるにもかかわらず、どこか屈折した何かを秘めていて、しかも一対一の関係はひとつも出てこないところが著者らしい。タイトルの金米糖は、佐和子とミカエラ姉妹が子どものころ、土に埋めたら地球の裏側の子どもたちに星が見えるかもしれないと思ってせっせと埋めた、というエピソードからきているのだが、いくつもの三角関係が複雑に重なり合う様をなぞらえているようにも見える。美しい風景とあいまって、なにが真実なのか見失いそうになる一冊である。




V
V

TB
じゃじゃままブックレビュー

この記事に対するトラックバック

この記事のトラックバックURL

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

金平糖の降るところ 江國香織著。

《★★★☆》 ブエノスアイレス近郊で育った日系人佐和子とミカエラの姉妹が留学した日本で出会った男、達哉。 三人の何十年にも及ぶ三角関係の愛の物語。 少女の頃から常にボーイ...

  • From: じゃじゃままブックレビュー |
  • 2012/06/16(土) 21:47:48

この記事に対するコメント

なんだか田渕にむかついた私です。(笑)
まったく理解不能な人々だけど、江國さんは複雑な恋愛がお好きですよね~。
それにしても40代?になっても尚男性を夢中にさせる佐和子やミカエラって素敵。

  • 投稿者: じゃじゃまま
  • 2012/06/16(土) 21:51:10
  • [編集]

誰ひとりとして共感できる人がいないのに、引きずり込まれてしまうのが不思議です。>江國作品

  • 投稿者: ふらっと
  • 2012/06/17(日) 06:15:53
  • [編集]

この記事にコメントする

管理者にだけ表示を許可する