それもまたちいさな光*角田光代

  • 2012/06/16(土) 07:55:44

それもまたちいさな光 (文春文庫)それもまたちいさな光 (文春文庫)
(2012/05/10)
角田 光代

商品詳細を見る

デザイン会社に勤める悠木仁絵は35歳独身。いまの生活に不満はないが、結婚しないまま一人で歳をとっていくのか悩みはじめていた。そんな彼女に思いを寄せる幼馴染の駒場雄大。だが仁絵には雄大と宙ぶらりんな関係のまま恋愛に踏み込めない理由があった。二人の関係はかわるのか。人生の岐路にたつ大人たちのラブストーリー。


特別付録として「小島慶子(タレント・エッセイスト)とラジオ対談」が収録されている。
TBS開局六十周年を記念して、著者が書き下ろしたラジオ小説をTBSラジオでドラマ化する(放送は2011年12月)、というコラボ企画だったそうである。
対談によると、ラジオは滅多に聴かないということだが、そんなことは微塵も感じさせない見事な描きっぷりである。物語の中でモチーフとしてのラジオ番組が絶妙に作用していくつもの人生をつなげていく様は、それは見事である。そしてタイトルのさりげなさにも泣かされる。「も」であり「ちいさな」なのである。めくるめく光の渦の中にいるよりも、闇に灯るちいさな光を大切に生きていきたいと思わされる一冊である。

この記事に対するトラックバック

この記事のトラックバックURL

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事に対するコメント

この記事にコメントする

管理者にだけ表示を許可する