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幸福な日々があります*朝倉かすみ

  • 2012/08/26(日) 16:51:02

幸福な日々があります幸福な日々があります
(2012/08/03)
朝倉 かすみ

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森子46歳。祐一49歳。結婚生活10年を迎える。元日の朝、森子の発言が平穏な結婚生活を一変させた。妻が夫に別れを告げるとき―。移ろい行く夫婦の心情を綴る、長篇小説。


これ以上望めないくらい言うことのない人と結婚し、仲好く愉しく欠けるところのない結婚生活を送っていたはずだった。それなのに十年の間に、何がどう変わったというのだろう。状態は何も変わっていないのに、心の在りようだけが変わってしまったのか。男と女の感じ方の違いとか、しあわせの価値観の違いとか、だろうか。おそらく女性なら誰でも「わかるわかる」とうなずく場面があるのだろうと思う。言葉にするとほんとうのことからどんどん遠ざかるような理由を並べても、虚しいだけである。夫として好きじゃなくなった、それに尽きるのだ。ほかにどうしようもない森子にそっと寄り添いたい一冊である。

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この記事に対するコメント

不思議な人ですねぇ、アサクラサン
こんな小説、他の人が考えるだろうか?って
最近の数冊を読んで、とくに強く感じるようになりました
とり方によっては、投げやりで唐突なラスト
女性の心理を因数分解していく能力(ときにコワイ)
彼女のエッセイやHPを見ると
多分彼女の日常生活が多分に投影されていることはわかるんですが、
私としては最初に読んだ「田村はまだか」を越える作品には
まだ、出逢っていません

  • 投稿者: チョロ
  • 2012/08/27(月) 13:51:43
  • [編集]

>投げやりで唐突なラスト

よぉ~くわかります。
ラストだけでなく、そこここにその傾向が見られますよね。
書きっ放しのような印象もあるのだけれど、それが味にもなっている、というような。
露悪趣味的な部分も垣間見えたりして…。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2012/08/27(月) 14:07:28
  • [編集]

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