真夜中のパン屋さん--午前1時の恋泥棒*大沼紀子

  • 2012/10/28(日) 11:30:36

真夜中のパン屋さん 午前1時の恋泥棒 (ポプラ文庫)真夜中のパン屋さん 午前1時の恋泥棒 (ポプラ文庫)
(2012/02/03)
大沼 紀子

商品詳細を見る

真夜中にだけ開く不思議なパン屋さん「ブランジェリークレバヤシ」に現れたのは、美人で妖しい恋泥棒―。謎だらけの彼女がもたらすのは、チョコレートのように甘くてほろ苦い事件だった…。不器用な人たちの、切なく愛おしい恋愛模様を描き出す“まよパン”シリーズ第2弾。


「生地を捏ねる」から「焼成」まで、パン作りの工程が目次になっている。パンを作る過程に事件の成り行き――言うなれば物語の起承転結である――を絡ませている、のである。前作はキャラクターの紹介的要素もかなりあったが、今作はそれは定着し、ブランジェリー・クレバヤシ自体も、駆け込み寺的存在というよりは、前作で助けられた人たちの憩いの場のような役割になっている。突っ張っていた希実も次第に笑を取り戻し、店の欠かせないメンバーになり、事件解決にもひと役買うようになっていて、なんだか安心してしまう。「誰かの傘になりたい」という美和子の残した店のコンセプトに少しずつ近づいているようで、あたたかい気持ちにもなる。そして何よりパン大好き人間としては、思わずパン屋さんに走りたくなる一冊でもある。チョコクロワッサンラスク、食べてみたいなぁ。

この記事に対するトラックバック

この記事のトラックバックURL

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事に対するコメント

この記事にコメントする

管理者にだけ表示を許可する