七つの会議*池井戸潤

  • 2013/01/12(土) 13:53:51

七つの会議七つの会議
(2012/11/02)
池井戸 潤

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トップセールスマンだったエリート課長・坂戸を“パワハラ”で社内委員会に訴えたのは、歳上の万年係長・八角だった―。いったい、坂戸と八角の間に何があったのか?パワハラ委員会での裁定、そして役員会が下した不可解な人事。急転する事態収束のため、役員会が指名したのは、万年二番手に甘んじてきた男、原島であった。どこにでもありそうな中堅メーカー・東京建電とその取引先を舞台に繰り広げられる生きるための戦い。だが、そこには誰も知らない秘密があった。筋書きのない会議がいま、始まる―。“働くこと”の意味に迫る、クライム・ノベル。


善人と悪人が初めからはっきり判ってしまう水戸黄門的な物語もそれはそれで違う愉しみがあって面白いのだが、本作は、悪い奴と思った人がさらに別の人物の意志で動かされていたり、と会社人間の悲哀と罪とも言うべき、会社と個人の葛藤の様がより面白い物語だったように思う。どこからが間違いだったのか、諸悪の根源は誰なのか、はっきりと突き詰めるのが難しい、そのときどきのちょっとした判断ミスや義理や隙が、積もり積もって大変なことになっていく様は、組織とその中の人の資質が問われているようで空恐ろしくなる。いつもに増してページを繰る手が止まらない一冊だった。




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じゃじゃままブックレビュー

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七つの会議 池井戸潤著。

《★★★★》 ネジの強度不足。偽装。そこから始まった。 今回はいつもの池井戸作品と違った気がする。いつもは善者がいて、会社を守るためにとことん不正を暴き、企業の悪に迫っ

  • From: じゃじゃままブックレビュー |
  • 2013/05/18(土) 18:21:34

この記事に対するコメント

いやはや、まったく同感でした。善人と悪人はっきりと分かれてなくて、企業で戦うサラリーマンには、いろんな事情があるんだなと。
でも新田は嫌な奴でしたね。あと、親会社の梨田。(苦笑)

  • 投稿者: じゃじゃまま
  • 2013/05/18(土) 18:23:33
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そうそう。
嫌な奴は、やはりどんな物語の中でも嫌な奴ですね。^^;
でも、実社会では善人と悪人を見分けるのは至難だし、そもそもそんなにすっぱりとわけられるものでもないから複雑なんですよね。
その辺りのリアル感が面白かったです。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2013/05/18(土) 18:40:39
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