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届け物はまだ手の中に*石持浅海

  • 2013/03/25(月) 17:04:35

届け物はまだ手の中に届け物はまだ手の中に
(2013/02/16)
石持 浅海

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楡井和樹は恩師・益子の仇である江藤を殺した。しかし、まだ終わっていない。裏切り者であるかつての親友・設楽宏一にこの事実を突きつけなければ、復讐は完結しないのだ。設楽邸に向かった楡井は、設楽の妻、妹、秘書という三人の美女に迎えられる。息子の誕生パーティーだというのに、設楽は急な仕事で書斎にいるという。歓待される楡井だが、肝心の設楽はいつまで経っても姿を見せない。書斎で何が起こっているのか―。石持浅海が放つ、静かなる本格。


著者らしい一冊である。クールビューティもちゃんと登場する。復讐を果たし、途中で裏切ったかつての親友に事実を見せつけるために、偶然を装って自宅を訪ねた楡井が、なかなか姿を現さない旧友と、彼の妻・妹・秘書の振る舞いの不自然さから、状況を分析し、推理し、事実にたどり着くという趣向である。読者は自然に楡井と一緒に推理しながら読み進めることになり、興味が増す。さまざまな想像をしながら読んだが、事実は全く違うところにあり、しかも充分すぎるほど納得できるものであった。そうきたか、という感じ。しかし女は――というか守るべきものがある女は――強い、と改めて思わされる一冊でもある。

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