暁のひかり*藤沢周平

  • 2013/07/04(木) 12:57:36

暁のひかり (文春文庫)暁のひかり (文春文庫)
(2007/02)
藤沢 周平

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壷振りの市蔵は、賭場の帰り、大川端で竹を杖に歩く稽古をする足の悪い少女に出会う。ひたむきな姿に、ふとかたぎの暮らしをとりもどしたいと思う市蔵だが、所詮、叶わぬ願いだった―。江戸の市井を舞台に、小さな願いに夢を見ながら、現実に破れていく男女の哀切な姿を描く初期の傑作短篇6篇を収録。


表題作のほか、「馬五郎焼身」 「おふく」 「穴熊」 「しぶとい連中」 「冬の潮」

どの物語も、はみ出し者たちが主人公だが、彼らの悪に染まり切ってはいない、やるせなく哀しい心情がさらりと描かれていて、ほだされる。そんな彼らの前に現れる女たちもまた、それぞれの立場なりの屈託を抱えて日々を暮している。全編を通して静かな情が流れているような一冊である。

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